広島・誠也、3安打3打点で巨人粉砕!球団記録月間42安打に王手

[ 2018年8月29日 06:42 ]

セ・リーグ   広島10―5巨人 ( 2018年8月28日    東京D )

1死一塁、鈴木が右中間に2ランを放ち、ベンチのナインに迎えられる (撮影・大塚 徹)
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 広島は28日の巨人戦(東京ドーム)で今季最多タイの19安打を放って10得点大勝。優勝へのマジックナンバーを21とした。

 鮮やかな一発が猛攻への号砲だった。先制打の丸を1死一塁に置いた初回。初球の137キロ外角ツーシームを振り抜くと、打球はG党でオレンジに染まる右中間席に吸い込まれた。内海の出はなをくじき、打線を勢いづける26号2ランだ。

 「甘い球が来たら振っていこうと思っていたけど、たまたま。丸さんが打ってくれるので、楽な気持ちで打席に入れています」

 8月に入って12本目のアーチ。それだけじゃない。3回に右中間への適時二塁打を放って8点目を挙げると、5回には遊撃内野安打だ。これで月間安打数は41本。78年8月の水谷実雄、04年4月の嶋重宣がマークした42本の球団月間最多安打にあと1本に迫った。

 好調の裏側には、試合で使う“相棒”の変更があった。バットの材質を、今月に入って比較的柔らかいホワイトアッシュから硬いメイプルに替えた。

 両翼を担う丸がそうであるように、鈴木も元来はホワイトアッシュ派。打撃練習では、独特のしなる感覚を体に覚え込まそうとアッシュを使い、試合で反発力の高いメイプルに替える。それが好結果につながっているのでは…と自己分析する。

 三塁打の期待が懸かった7回の第5打席は投ゴロ、9回は空振り三振に終わり、惜しくもサイクル安打はならず。「三塁打を打ってケガするよりは良かった」。冗談を飛ばしつつ「最後はいただけなかったので、また明日頑張ります」と冷静な分析も忘れなかった。

 「一人一人が打席をムダにすることなく、最終回まですごい攻撃をしてくれた」。今季最多に並ぶ毎回の19安打10得点の大勝に緒方監督は満足そう。その中で、3安打3打点を挙げた4番打者の働きはキラリと光る。

 「今の成績に満足はしていません。次のステップに進むために課題を克服しないと」

 8月は3試合を残しており、鈴木の球団月間最多安打更新は時間の問題だろう。ヤクルトが勝ったため、優勝へのマジックは1つ減って21。向上心にあふれ、凄みを増す24歳のバットがチームを3連覇へとけん引する。 (江尾 卓也)

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2018年8月29日のニュース