大谷、ゴジラに王手15号!一時逆転3ラン 9・4投手復帰へ「もういけます」

[ 2018年8月29日 05:30 ]

ア・リーグ   エンゼルス10―7ロッキーズ ( 2018年8月27日    アナハイム )

4回無死二、三塁、中越え3ランを放ちフレッチャーに迎えられマリオポーズを決める大谷(撮影・会津 智海)
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 エンゼルスの大谷翔平投手(24)が27日(日本時間28日)、ロッキーズ戦の4回に15号3ランを放ち、1年目の日本選手としては03年松井秀喜(ヤンキース)の16本塁打にあと1と迫った。5―7の8回には再逆転につなげる左前打。チームの連敗を6で止め、4番としては7試合目の出場で初勝利を飾った。また、試合前には3度目の実戦形式にも登板した。

 11人攻撃の一挙5得点で、2点差をひっくり返した。8回無死一塁で、大谷がオッタビノから左前打。外角へ逃げていく球を技ありの軽打でチャンスを広げた。2死満塁で迎えたこの回2度目の打席は、元阪神の呉昇桓(オスンファン)の「石直球」を豪快に引っ張った。わずか数メートルの差でファウルとなったが、連敗ストップの主役は大谷だ。

 正真正銘の一発は、4回無死二、三塁だった。グレイの93マイル(約150キロ)を叩いた。「確実に最初よりは技術的にも進歩しているし、打席の中での待ち方もいい」。3年連続10勝の右腕には、オープン戦と5月に抑えられたが、中堅左にある球場名物「ロックパイル」と呼ばれる岩山の麓へまたも運んだ。

 日本選手1年目では4人目の15号到達。「素晴らしい選手たちの中に入っていけるというのは凄くいいこと」。城島健司の18本、松井秀喜の16本に続くが、15・5打数に1本塁打の数字は突出。その秘けつは15発中12本を中堅方向に運んだパワーと技術だ。動作解析システム「スタットキャスト」によれば中堅方向への打球の打率・538、長打率1・154、ハードヒット率(打球速度153キロ以上)76・9%は、全て両リーグ1位となる。

 ただ、大谷に満足感はない。「シーズン全体を通してみたら、自分に与えられた仕事はできていない。投手のことも、しっかり仕事ができるように」と試合前には、右肘の故障後3度目の実戦形式に登板。非公開だったが、3回50球に「もういけますよ」と言った。

 早ければ9月3日(日本時間4日)の敵地レンジャーズ戦でマウンドに戻る。マイク・ソーシア監督は「医療スタッフの見解と判断を待つ」とし、数日中に今後の予定を決める。二刀流という大谷しかできない「仕事」の再開まで、もう間近だ。 (大林 幹雄)

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2018年8月29日のニュース