阪神・岩貞、粘投7回1失点も7敗「負けて悔しいです…」

[ 2018年8月29日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神0―1ヤクルト ( 2018年8月28日    甲子園 )

先発の岩貞(撮影・奥 調)
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 出はなをくじかれても、崩れはしなかった。阪神・岩貞は、要所を締める投球で7回5安打8奪三振1失点も7敗目。窮地で粘りを見せ、意地だけは示した。

 「負けて悔しいです…」

 試合後の第一声が胸中を物語っていた。初回、1死一塁から山田に左中間を破られる適時二塁打を浴びて先制点を献上。今季の課題でもある立ち上がりで、21日の中日戦から2試合連続の初回失点を喫した。

 だが、2回以降はピンチを招きながら本塁だけは踏ませなかった。象徴的だったのは5回。無死一塁から塩見の投前バントを処理した二塁送球が遊撃方向に大きくそれ無死一、二塁。次打者・山田哲の打席で二塁けん制が再びそれ、自身の2失策で無死一、三塁のピンチを迎えた。

 「(失策を)やってしまって(頭が)真っ白になったけど、陽川のファインプレーに助けられて、何とか粘り切れたと思う」

 山田を見逃し三振に斬ると、バレンティンの一塁後方のファウルゾーンへの飛球を陽川が背走しバランスを崩しながらも好捕。遠征先では、2人で食事に行くなど、プライベートでも仲の良いドラフト同期生のガッツに勇気をもらい、2死から雄平も三ゴロに仕留めて、追加点は与えなかった。

 「今後はああいうこと(失策が)ないように、練習したい」

 防げたミスに猛省の言葉を並べたが、5回まで毎回得点圏に走者を背負った中での最少失点。5回の打席ではカットしたファウルボールがテレビカメラを直撃し破壊するひと幕もあったが、試合は壊さなかった。

 7月26日以来となる甲子園でチームは寂しすぎる零敗を喫したが、背番号17が投じた119球が、前を向ける材料になったはずだ。黒星は消せなくても、会心の白星で、悔しさは晴らせる。次回こそ、勝利の美酒を味わう。(遠藤 礼)

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2018年8月29日のニュース