清宮 読み勝ち!「映画みたい」甲子園1号!早実8強

[ 2015年8月16日 05:30 ]

<東海大甲府・早実>3回無死一塁、2点本塁打を放つ早実・清宮

第97回全国高校野球選手権第10日・3回戦 早実8―4東海大甲府

(8月15日 甲子園)
 怪物の一発に聖地が震えた。早実(西東京)は3回戦で東海大甲府(山梨)に8―4で打ち勝って、全国制覇した2006年以来となるベスト8進出を果たした。清宮幸太郎内野手(1年)が3回に甲子園1号となる右中間2ランをマークするなど、3安打5打点の大暴れ。「和製ベーブ・ルース」と称される大物ぶりを存分に発揮した。早実は、準々決勝で九州国際大付(福岡)と対戦する。

 甲子園は一瞬の静寂に包まれた後、地鳴りのような大歓声が湧き起こった。1―1の3回無死一塁で清宮が描いた放物線は、4万5000人の観衆が息をのむ中、右中間席に舞い降りた。ついに出た。怪物1年生は聖地1号をかみしめるようにダイヤモンドを一周した。

 「打った瞬間(球場の歓声)は聞こえないんですよ。打球を見ている感じで。で、入ったなあと思ったら、ワーッと聞こえてきて、映画みたいだった。空白があったのちに、凄い歓声が聞こえてきた」

 清宮が、スタンドが酔いしれた甲子園初アーチ。打ったのは東海大甲府のエース菊地が1ボール2ストライクから2球続けたチェンジアップだった。1球前は泳がされてファウルしたが「絶対にチェンジアップが来る」と連投を読み切った。さらに恐るべき洞察力。菊地のテークバック中に「握りがチェンジアップぽかった」と見極め、勝ち越しの一発を放った。

 宿舎ホテルでは暇を見つけては菊地の動画を分析した。打撃練習では1球ごとにストライク、ボールを判定してもらい、選球眼を磨いた。また初回からフル稼働できるようにと、試合前練習ではティー打撃の時間を増やした。念入りな準備が生きた2ランに「人生でも類を見ないようないいもの」と感激。6回2死満塁では走者一掃の右越え二塁打、8回にも右越え二塁打を放って3安打5打点と活躍した。

 和泉実監督は「1本打たせてやりたいと思っていた。タイムリーを打って試合に勝っても皆さんからホームランが出ないことを質問されて。肩の荷が下りてホッとしました」と話した。ところが、清宮はプレッシャーなどどこ吹く風だ。宿舎の自室では、洋楽を大きめの音量でかけて気分転換。初戦前夜は寝付きが悪かったが、試合を重ねるごとにすぐ寝られるようになったという。同部屋の2年生・金子もあきれるほどの肝っ玉の大きさで大会3試合で12打数6安打7打点の大暴れ。打点は清原(PL学園)、中田(大阪桐蔭)が1年夏に記録した5を超えた。

 斎藤佑(日本ハム)を擁し、全国制覇した06年以来の8強進出。高校通算14号の豪快弾で勝利へ導いた怪物は「この球場で1本出たのはこれからの人生においてもかけがえのない、特別なものです」と言った。それでも自己採点は「90点」と満足はしていない。

 「まだ自分はこんなものじゃない。もっと期待していただいて応えていく」

 清宮の夏はこれからもっともっと熱くなる。(松井 いつき)

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