則本 マー君超え10勝 先輩エースの1年目抜く19試合目到達

[ 2013年8月9日 06:00 ]

<楽・オ>7回2失点で10勝目の則本はファンの前で「10」ポーズ

パ・リーグ 楽天5-2オリックス

(8月8日 Kスタ宮城)
 そのエンジンは、新人とは思えない抜群の馬力と性能を誇る。7回2死。楽天・則本は伊藤を147キロ直球で追い込み、最後は外角の131キロスライダーで空振り三振に斬った。試合後、右手に握られたウイニングボールが、メモリアル勝利の証だった。

 「節目なんで。どこかに飾らないと…。2桁を目指してやってきたし、8月にできて良かった」。絶対エース・田中の入団1年目の23試合目を上回る、19試合目での10勝到達。「マー君超え」に加え、パ・リーグ新人でも一番乗りで2桁勝利を手にした。「田中さんは1年目に11勝した。まず次に勝って、並びたい」との言葉は力強かった。

 6日の先発予定が降雨中止になった際、ブルペンで佐藤投手コーチから「肘をもう少し下げた方がいい」とアドバイスされた。「一番腕を速く振りやすい位置がある。今までは、奇麗な回転のボールを投げようと肘を無理に上げていた」とフォームを微調整。これがはまった。6回に先頭打者への四球から2失点したが、あとは危なげなし。100キロ台のカーブ、スライダーなどを織り交ぜて、打者を手玉に取った。

 太い眉の、男気あふれる顔つきの22歳。グラブには「魂」の文字が刺しゅうされている。気迫と根性。滋賀・八幡商3年時の逸話からも、強気な投球の源流がうかがえる。卒業式直後の09年3月。「野球部の友達と2人、ママチャリで琵琶湖を一周したんです。もう、故郷を離れちゃうからって…」。午前4時にスタート。何と15時間もかけて約220キロを走り抜いた。恐るべき馬力。「スタミナは昔から自信があった。これから8、9、10月…。一球一球気合を込めて、しっかり投げ抜かないと」。男前の顔を引き締めて、そう宣言した。

 「新人2桁?おお、立派だ。これは立派。開幕投手だからな。俺、見る目あったな」。星野監督は冗談めかしながら、奮投のルーキーを褒めた。チームは再び最多タイの貯金19。最短で13日にもマジック35か36が点灯する。開幕15連勝の田中がいる。そして則本がいる。だから楽天は、強い。

 ≪チーム新人の最多勝利記録に王手≫則本(楽)が今季10勝目。楽天では07年田中(11勝)以来2人目の新人2桁勝利となり、田中が持つチーム新人の最多勝利記録に王手をかけた。2人の10勝到達時を比べると、則本が19試合と4試合も早く、防御率も3・38と田中(3・80)より内容がいい。なお、今季はヤクルトの新人・小川も12勝。8月上旬までに新人2人が10勝は、99年に上原(巨)が7月4日、松坂(西)が7月31日に10勝目を挙げて以来14年ぶり。両投手はともに新人王に輝いているが、今季の2人も続くか。

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