箕島29年ぶり夏は1勝届かず…尾藤監督「29年以内に戻ってきたい」

[ 2013年8月9日 06:00 ]

<箕島・日川>5回、逆襲の得点に笑顔を見せる尾藤監督

第95回全国高校野球選手権1回戦 箕島2―4日川

(8月8日 甲子園)
 29年ぶり出場を果たした箕島(和歌山)は日川(山梨)に2―4で敗れた。

 2点を追う9回2死二塁。快音を発した箕島・権城の大飛球は右翼手のグラブに収まった。29年ぶりの夏は初戦で終戦。同校を甲子園大会4度の優勝に導いた故尾藤公監督の長男、強(つよし)監督は目に涙を浮かべ、悔しさを押し殺すように話した。

 「あれが本塁打にならないのは、親父が(反対の)風を吹かせたから。“甘えるな!”とね。負けたのは監督の力不足。選手は持っている力以上のものを出してくれた」

 須佐見が3本のソロ本塁打を浴びて0―3で迎えた5回の攻撃。直前に「思い切り楽しもう。逆転しよう」と強監督の「尾藤スマイル」にハッパを掛けられた選手たちが奮起した。1死三塁から権城の犠飛で1点を返すなど2得点。9回も得点圏に走者を進め、試合前に指揮官が話していた「箕島らしい最後まで諦めないプレー」をしっかりと体現した。

 中西主将が「監督が来てチームが救われた」と話した通り、個人成績ばかりに気を取られていた選手たちが、監督の指導で全員野球に目覚めた。監督だけが打者を務め、ナインは守備だけという試合形式の練習も取り入れた。「全員でかかってこい。このオッサンに勝ってみろ」。部員の目の色、姿勢が変わった。

 試合後、須佐見が「みんなに申し訳ないけど、こんな最高の舞台で本塁打3本も打たれて最高です」と笑顔を見せたのも尾藤イズムだった。

 選手時代に夢はかなわず、監督になって初の甲子園出場を果たした強監督。「甲子園は厳しいところだったが、楽しい、温かいところだった。29年以内に戻ってきたい」とと亡き父に報告する。

 ▼上野山善久氏(箕島OB、79年春夏連覇したときの主将)きびきびした動きで高校生らしい戦いを見せてくれた。誇らしい気持ち。

 ≪主な甲子園父子監督≫

 ★日下隆・篤 元近鉄外野手の父は三田学園で67年など春3度出場。篤は育英で指揮し93年夏に全国制覇。

 ★斉藤一之・俊之 銚子商で11度出場した父は74年夏に優勝。息子も05年夏に同校を率いて出場。

 ★早川和人・宜広 父は盈進を率いて74年夏に出場。同校で教え子だった息子は岡山理大付で94年春に初出場し99年夏は準優勝。

 ★鈴木春祥・春樹 父は中越で78年夏など7度出場し、春樹は柏崎の監督として03年春に21世紀枠で出場。

 ★栽弘義・赤嶺琢 父は豊見城、沖縄水産を率い90、91年夏に準優勝。赤嶺は今大会で自由ケ丘を指揮。

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