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こだわり旬の旅

【千葉・房総】ここはジブリの世界?都心から2時間の秘境「濃溝の滝・亀岩の洞窟」は幻想的な美しさ

[ 2021年11月4日 21:00 ]

幻想的な世界が広がる濃溝の滝・亀岩の洞窟
Photo By スポニチ

 ようやく解除された緊急事態宣言。すぐにでも旅に出掛けたいところだが、油断は禁物。まずは近場から、と千葉県・房総に向かった。都心から車で2時間ほどの日帰り圏だが、実は絶景、秘境の宝庫。SNSで注目された洞窟や空中に浮かぶ寺院、広大な棚田など、世界遺産にも負けないほど。ステイホームで溜まったストレスも一気に吹っ飛んだ。

 以前から気になっていた君津市の「濃溝(のうみぞ)の滝・亀岩の洞窟」。SNSで「まるでジブリの世界」と話題になった秘境で、JR久留里線上総亀山駅からタクシーで約15分、駐車場から木立の中の遊歩道を5分ほど歩いて到着だ。商工会議所会頭寄贈の「幸運の鐘」が置かれた清水渓流広場の階段を下りると、得も言われぬ幻想的な光景が広がっていた。

 正面に高さ約15メートル、幅約10メートルの大きな洞窟がポッカリ口を開け、下を笹川という川が流れる。洞窟からは光が射し、水面や川辺の植物に映えてキラキラ輝く。まさにファンタジック。左右どちら側から見てもその美しさに変わりなく、時間が経つのも忘れるほどだ。

 この洞窟、約350年前に水田開発のため川を本流から切り離して(川廻し)て人工で作られたもの。「亀岩」と命名されたのは下の階段状の岩が亀の形をしているからというが、SNSで話題になった当初は「亀岩の洞窟」の名は用いられず、「濃溝の滝」と呼ばれるだけだった。だが、実際の濃溝の滝は洞窟内になく50メートル下流にあることから、2つの名前が併記されるようになったという。

 そんな滝&洞窟の人気を決定的にしたのが、洞窟から射す光が水面に反射して映し出すハート形のシルエット。駐車場そばの土産店「風鈴堂」の店員によると、この景観が見えるのは3月と9月のお彼岸シーズン。それも晴天の早朝、6時半から7時半頃だという。

 帰りは風鈴堂で名物「究極の卵かけごはん」(550円)を食べ、隣の日帰り温泉が楽しめる「濃溝温泉千寿の湯」(入浴料1000円)へ。温泉は重炭酸ソーダ泉で美肌効果があるといい、洞窟の景観と相まって何やら得した気分になった。

 ▽行かれる方へ 車は館山道君津ICから房総スカイライン利用。高速バスもあり君津ふるさと物産館下車、徒歩約15分。問い合わせは君津市観光振興係=(電)0439(56)1325。  

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