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こだわり旬の旅

【北陸】羽咋で出合ったUFOゆかりの日本酒 濃厚な味がカニの旨味を引き立てる

[ 2023年12月2日 14:59 ]

休暇村能登千里浜で味わった遊穂(右上)とかに会席料理。ズワイガニと遊穂がよく似合う
Photo By スポニチ

 UFOゆかりの日本酒があると聞いて向かったのが、石川県羽咋(はくい)市の御祖(みおや)酒造。1897年(明30)創業、1979年(昭54)に現在の女性蔵元、藤田美穂さんの父親が経営を引き継いだ酒蔵で、お目当ての日本酒は05年に藤田さんと能登杜氏が二人三脚で立ち上げた「遊穂(ゆうほ)」。同市は“UFOの街”で知られることから、「UFO」にかけ稲穂の「穂」を付けて命名したという。

 JR七尾線金丸駅からタクシーで約10分の酒蔵では、残念ながら遊穂は直接販売しておらず試飲もなかったが、宿を取った「休暇村能登千里浜」の夕食で味わうことができた。

 日本で唯一、波打ち際をドライブできる長さ8キロの「千里浜なぎさドライブウェイ」に近い同宿。ズワイガニの「かに会席」コースの席に着くと、酒メニューに純米吟醸「遊穂」があるではないか。同じ酒蔵の本醸造「ほまれ」もあり、両方を注文。姿ゆで、刺身、焼きもの、すき鍋、雑炊のカニ料理に舌鼓を打ちながらグラスを傾けると、肉厚で淡泊な中にも甘みがあるカニによくマッチ。特に遊穂は濃厚な味わいながらキレと軽快さがあり、料理の旨みを引き立てる。食中酒と言ってもいいほどで、あっさりした口当たりのほまれとともにグラスが進んだ。

 「そうはちぼん」と呼ばれる円盤型の仏具に似た物体が空を飛んでいたという話からUFOの街と言われ、本物の宇宙船を展示する宇宙科学博物館まである羽咋市。夕食が終わる頃には、UFOに遭遇したようなハイな気分になっていた。

 ▽行かれる方へ 休暇村は七尾線羽咋駅から無料送迎バスで10分。かに会席プランは1泊2食税込み2万3000円から。遊穂は1合750円、ほまれ300ミリリットル750円。どちらも酒販店、ネットで販売。問い合わせは御祖酒造=(電)0767(26)2320、休暇村=(電)同(22)4121。 

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