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こだわり旬の旅

【福井】築150年「かぐら建て」町家が変身!風情あふれるゲストハウスでゆったりステイ

[ 2023年9月3日 14:59 ]

約150年前に建てられた町家をゲストハウスとして再生した「んだこ」。風情がある
Photo By スポニチ

 宿は1棟貸しのゲストハウス「んだこ」(方言で我が家の意味)に取った。福井駅発のえちぜん鉄道三国駅から徒歩11分、三角屋根が直角に結合したような「かぐら建て」という建築様式の旧岸名家や旧森田銀行本店など、今も残るノスタルジックな町並みに溶け込むように建っていた。

 元会社社長の小針悟さん(64)が21年8月にオープンさせた宿泊施設で、約150年前に建てられたかぐら建ての町家を、購入費も含め約3000万円で改装。2階建て約230平方メートルの広さで、福井の伝統石の笏谷(しゃくだに)石を敷いた土間の上にガラス板を被せた通り土間や囲炉裏で黒くすすけた壁、大きな梁が交差する吹き抜けなど当時の生活様式を残す一方で、キッチンやバスルームなど水回りは機能的に一新。wifiも備えるなど歴史と新しさが調和したたたずまいだ。

 三国町ではこれまでに、元薬局の空き家を、全国で古民家再生を手掛ける東洋文化研究者アレックス・カー氏のプロデュースでゲストハウス「詰所三國」に、元木材店倉庫をミニ資料館「マチノクラ」に改修、再生するなど、町家プロジェクトを展開。NTT西日本も別会社を設立し、空き家を再生し町家ホテルとして営業するプロジェクトを開始。総事業費12億円で、来年1月に10棟18室を開業させる。

 日本海へ注ぐ九頭竜川河口沿いに位置し、「続日本書紀」(平安時代)には三国湊として登場、江戸末期~明治時代は北前船の寄港地として栄えた三国町。新幹線開業後は“町家ゲストハウスの町”として様変わりしていそうだ。

 ▽行かれる方へ 車は北陸道丸岡IC利用。んだこの宿泊料(素泊まり)は2人2万2000円から。問い合わせはんだこ=(電)090(9441)5055、観光については三國會所=(電)0776(82)8392。  

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