古賀五段 王将戦1次予選で藤井キラーの大橋七段に勝利、勝率7割対決を制す 

[ 2023年3月24日 19:34 ]

古賀悠聖五段(日本将棋連盟の公式サイトより)

 藤井聡太王将(20)=竜王、王位、叡王、棋王、棋聖を含む6冠=への7番勝負挑戦者を決める第73期ALSOK杯王将戦(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)は24日、大阪・関西将棋会館で1次予選があり、古賀悠聖五段(22)が大橋貴洸七段(30)に113手で勝利した。対局前までの今年度成績が古賀は30勝12敗の勝率・714、大橋は30勝11敗の・732で共に7割超という高勝率対決。とりわけ、大橋は藤井との対戦成績が4勝2敗という藤井キラーで知られた。

 振り駒の結果、先手は古賀になり、戦型は矢倉へ進んだ。18手目にして大橋が△6五桂と跳ね出して古賀の7七銀へ圧力を加えた。

 その後、高飛車に構えた大橋飛車を古賀が手駒にした銀で捕獲し、先行した。その反動で、金銀不在の自陣へと金の攻めが迫る中、その安全を見切ったかのような89手目▲6三歩から大橋王の側面を突破して即詰みに寄せ切った。

 古賀は本紙観戦記者の関口武史指導棋士五段が運営する福岡将棋会館で学んだ。小学高学年から中学にかけて通い、20年の四段昇段前、練習将棋で教わったのが大橋だったという。

 関口さんは「(古賀にとっては)恩返しみたいなものではないでしょうか」と語り、C級2組順位戦からの昇級に続く今年度の躍進に「▲6三歩を短い時間(2分26秒)で指せたのは、大きかった。らしい将棋で勝ってくれました」と称えた。

 古賀は1次予選8ブロック準決勝に勝ち上がり、次戦で村山慈明七段(38)と村田智弘七段(41)の勝者と決勝進出を懸けて対戦する。

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2023年3月24日のニュース