永作博美「舞いあがれ!」ヒロイン母を好演「みなさんが励まされる朝に、絶対にします」

[ 2022年10月7日 08:15 ]

岩倉めぐみを演じる永作博美(C)NHK
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 女優の福原遥(23)がヒロインを務めるNHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」で、女優の永作博美(51)が主人公・舞の母、岩倉めぐみを好演している。同局を通じてインタビューに応じ、朝ドラ初出演となった今作への思いを語った。

 めぐみは長崎県の五島列島出身で、大学時代に浩太と出会い、中退して駆け落ち同然で結婚。二人の子どもを育てながら、町工場の仕事も手伝っている。舞や悠人が幸せになるように手厚く守ろうとする家族愛にあふれた母親。

――出演が決まったときの気持ちは。

 「最初にお話をいただいた時に『舞いあがれ!』というタイトルだけで、直感的に“あ、やりたい!”と思いました。いいタイトルだなと感じたんです。朝ドラは、やはり朝に見るもの。なるべく朝のすがすがしさにふさわしい状態でいたいですね。台本のひと言ひと言を大切に演じたいです。毎回大事なことが繰り広げられている15分なので、どのセリフも逃せないんですよ。朝ドラを初めて演じる者からすると、台本がどんどんやってくるという感覚もあります。でも、物語の先が見えているのは、演じる上でありがたい話です」

――自身の役柄についての印象や、演じるうえで楽しみにしていること、役のここに注目してほしいという点は。

 「めぐみは大変頑張り屋さん。若い時からずっと頑張ってきて“できる”ことを前提に物事に挑んできた人です。自分の中で戦いながら生きてきた分、子どもに対しても期待してしまうところがありますが、基本は優しく厳しく大切に育てたいと思っているお母さんですね。今回、お母さん役をやらせてもらうのが楽しみでした。思ってもないような事態が毎日のように起こる中、“そうそう!”と共感しながら台本を読んでいます(笑)。私自身が母となり、子どもの就学前と後で生活が違うことや朝の大変さ、登校する・しないという子どもの繊細な部分をどこまで拾い上げるのかを、実体験として知っていたのはよかったです。それが大変なことなのか、大したことじゃないのかだけでもわかるのは、お母ちゃんを演じる上では大きな材料かなと。セリフではありますが、ちょっとずつ言い方を変えて子どもの反応を見るなど、役を通して育児体験をもう一回楽しんでいます。めぐみが舞に“わかった?”とよく聞くのにも、とても彼女っぽさを感じます。きちんと言うことを聞かせたいんだな…と思っていたら、意外と自分も子どもに“わかった?”と言っていました(笑)」

――共演者の印象は。

 「夫婦役を演じる浩太役の高橋克典さんは、昔初共演した頃から全然変わってないですね。実生活でもお父さんになられて、浩太の父としての思いをすごく丁寧に想像していらっしゃいます。監督ともよく話しあって、大事にお父ちゃんをつくっていますね。丁寧にはしても重くはしたくないので、お父ちゃんとお母ちゃんはいわゆる“普通の家族”でいたいなと思っています。私も舞がかわいいけど、お父ちゃんの方がかわいくてしょうがないみたい(笑)。子役の舞(浅田芭路)のときから、お芝居じゃなく本当に涙を流しながらかわいい、かわいいって言っていましたから。舞が五島から帰ってきた時も、泣いていた!“よう帰ってきたな!”と目元をキラキラさせていました(笑)」

――放送を楽しみにしている視聴者へメッセージを。

 「毎回うるっときちゃうところもあるし、日常の豊かさに気づいてもらえるような気がします。『舞いあがれ!』というタイトルのように、舞いあがる時を夢見て進んでいく舞を、みなさんにも育ててほしいですし、応援してくれたらいいですね。幼い子は具合が悪い原因がわからないことも多いから、めぐみのように自分だけで抱え込んでいる八方ふさがりのお母さんも大勢いるんじゃないでしょうか。そんなみなさんの気持ちも、めぐみの気持ちと一緒に少しずつ軽く舞いあがっていってほしいです。世間のお母さんたちが、いつかぴょんっ!とジャンプできるようなものが届けられたら。生きている限り、問題は次から次へ切りがないもの。いろんなことが起こるけど、めぐみとして一生懸命悩み、解釈しながら前に進む姿を見せるとこで、絶対に解決できる!と伝えたいですね。みなさんが励まされる朝に、絶対にします」

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