仲間由紀恵 「ちむどんどん」優子役 「自分の中に母性を感じる」

[ 2022年7月18日 08:30 ]

連続テレビ小説「ちむどんどん」で優子を演じる仲間由紀恵(C)NHK
Photo By 提供写真

 【牧 元一の孤人焦点】NHK連続テレビ小説「ちむどんどん」に出演中の女優・仲間由紀恵(42)が取材に応じた。

 ヒロイン・暢子(黒島結菜)の母・優子役。これまで暢子や長男・賢秀(竜星涼)、長女・良子(川口良子)、三女・歌子(上白石萌歌)を育ててきた。

 「子役のみなさんが演じていた頃からずっと子供たちの成長を見てきました。あんなに小さかった子供たちが、いろいろな壁を乗り越え、それぞれが自分のやりたいことを見つけて足を踏み出している。そう思うだけでも泣けてきます。子供たちの長い人生を見て来ているという実感が自分の中にあるので、頑張っている姿を見るだけで胸が熱くなるのです。こうして長い時間を一緒に過ごしている子供たちそれぞれに愛情がありますし、自分の中に母性を感じます」

 プライベートでは自らも母親。良子の出産シーン(6月2日放送)の撮影では、演じる川口にアドバイスしていた。

 「私自身が出産を経験しているので、できる限り、春奈ちゃんにお伝えしました。妊娠中の動き方、体のどこが重いか、どこがだるいか、出産の時の呼吸法、どれくらい苦しくて声が出ないのか…。人それぞれだとは思いますが、私の体験の実感を情報として話させていただきました。春奈ちゃんはすぐに取り込んで、素晴らしい妊婦さんだったと思いますし、頑張って演じた出産シーンも素晴らしかったと思います」

 先輩女優として後輩の川口、黒島、上白石に向けるまなざしは温かい。

 「春奈ちゃんは、良子という役柄をよく捉えていて、まるで憑依したかのように演じていらっしゃいます。とても自然な形で演じているところが凄いと思います。結菜ちゃんは、誠実に役と向き合っているのを感じます。大役で緊張や重圧があるはずなのに、私たちにそれを見せることなく、キャストやスタッフ、誰とでも分け隔てなく親しげに言葉を交わしています。私と同じ沖縄出身なので、気持ちの近さも感じます。萌歌ちゃんは、明るい強さがあります。役柄は引っ込み思案ですが、本人は誰にでも積極的に話しかけるタイプで、役柄とのギャップがあって、素敵な女優さんだと思います」

 舞台は生まれ故郷の沖縄。幼い頃から口にして来た料理を撮影で食べる機会も多い。

 「ゴーヤーチャンプルー、ソーキそば、フーチャンプルー…。沖縄料理はよく家で食べていたものなのでどれも好きですが、特に好きなのは母が作ってくれたソーキ(豚肉)です。母のソーキは、柔らかく、だしがよく染みこんでいて、とてもおいしい。子供の頃、学校が早く終わる土曜の昼食にソーキそばを食べるのが習慣になっていました。母に習ったので私も時々作りますが、やはり母のソーキは格別です」

 18日の放送では、優子が沖縄の遺骨収集活動の現場で和彦(宮沢氷魚)と出会う場面が描かれた。これまで明かされなかった秘密…。今週は優子の物語が大きく動き、仲間の深く熱い芝居を見ることができる。

 ◆牧 元一(まき・もとかず) 編集局総合コンテンツ部専門委員。テレビやラジオ、映画、音楽などを担当。

続きを表示

2022年7月18日のニュース