池上彰氏「覚悟してなかったんですか」「睡眠障害で逃げる」に甘利幹事長が反論も途中で“時間切れ”

[ 2021年10月31日 22:21 ]

ジャーナリストの池上彰氏
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 ジャーナリストの池上彰氏(71)が31日放送のテレビ東京「池上彰の総選挙ライブ」(後7・50)に生出演し、小選挙区で苦戦が伝えられている自民党の甘利明幹事長(72)に鋭い質問をぶつけた。

 甘利氏の選挙事務所と中継でつながると、池上氏は番組の出口調査で苦戦しているということを伝えるとともに「そもそも、党の幹事長といえば選挙の責任者ですよね。ご本人が苦戦していることをどう受け止めています?」と聞いた。

 甘利氏は「正直、自分自身でもここまで苦戦するとは思いませんでした」と正直な心境を明かした。苦戦している理由にコロナ禍を挙げつつ「私の選挙区は全国から落選運動というのを強烈にやられましてですね。非常に誤解を拡大されるような喧伝が行われたことで苦しくなった」と語った。

 池上氏が「落選運動自体は認められている運動ですよね」と確認すると「うーん、これはどうなんでしょうか。ちょっと党の法曹団からも極めて問題があるという話も出てます」と明かした。

 池上氏はさらに「さっき、ここまでとは思わなかったと仰いましたね。そもそも甘利さんが幹事長になったときにですね、かつての週刊誌報道を巡って、お金の問題をきちっと説明してないじゃないか。にも関わらず幹事長なのかと当時結構批判受けましたよね。だったら、自分の選挙で逆風があるだろうということはあらかじめ覚悟してなかったんですか」と厳しい質問を投げかけた。

 甘利氏は事件について一通り説明して臨んだ事件後すぐの選挙では圧勝。しかし、幹事長就任後に当時の事件が蒸し返されていることに「1%も関与していない。それは検察でも民間の検察審査会でも同じ結論になった。それは理解されていると。言う人はどうしても仰いますから。説明責任を果たしてもらいましたなんて言う人は絶対10時間話したってないはずですから。地元は理解していただけると思いましたけど、中々やっぱり届かなかった部分がある」と語った。

 「ただ、前回ですね、週刊誌が書かれた時に甘利さんご本人、睡眠障害ということで国会を欠席されましたよね。いかにも、疑惑が出てきたら睡眠障害で逃げるのかというイメージが広がりましたよ」と厳しく指摘。甘利氏は「あれは私も出ていきたかった」としたが、捜査が始まったことで弁護士から出席を止められていたという。さらに「睡眠障害ではなく、不整脈を抱えていた」とストレスにより不整脈の症状が出る可能性があり、医師からも止められていたと明かした。

 ただ、この説明に「納得できる」「納得できない」と番組がリアルタイムで視聴者にアンケートを取ると、納得できないが88%、納得できるがわずか12%だった。この結果に甘利氏は「説明責任って、すごく便利な言葉。これで終わったということを言われない。だいたい『説明責任をせよ』と言った方も私の会見を聞いてない」と反論。さらに「お題目みたいに説明責任と仰る。もう一度私が辞任会見の時にお話ししました。自分のことは私が一番知っていますから」と反論が続いたが、ここで中継の時間が訪れてしまい、途中で打ち切られる形となった。

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2021年10月31日のニュース