深浦康市九段 藤井3冠下し3回戦進出「いつも思い切って…それが好勝負につながっている」

[ 2021年10月31日 11:41 ]

「地球代表」深浦康市九段
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 将棋の第71回NHK杯2回戦の藤井聡太3冠(19)=王位、叡王、棋聖=VS深浦康市九段(49)戦が31日に放送され、先手の深浦が95手で藤井を下して3回戦に進出した。

 直近の同カード(5月6日=王座戦本戦1回戦)でも深浦が貫録勝ち。初顔合わせだった17年12月23日の叡王戦本戦では藤井に終盤まで優位を奪われながら一瞬のスキを見逃さず逆転勝ちしている。

 対戦成績はこの日で深浦の3勝1敗。「将棋星人」に対する「地球代表」の任務を存分に果たしている深浦は「藤井さんは常にタイトル戦を戦っていて、こちらは準備が出来ている状態。自分の得意な形をメインにぶつけようという作戦があるので、たまたまうまく結果がこちらに傾いているのかなと思います」と謙遜しながらも「やっぱり絶対王者、第一人者にはこちらに捨てるものがないので、思い切ってぶつかれるというのはありますね。羽生(善治)さんや藤井さんが相手だと迷いなく自分のベストをだしてどうか、という相手。いつも思い切っていって、それがいい勝負、好勝負につながっていると思います」と胸を張った。

 過去には「羽生さんと殴り合ったらオレが勝つ」という名言を残しており「あれが原点。藤井さんが8冠になったとしてもそういった気持ちでいくと思いますし、そういった中から弟子がなにかを感じ取ってもらえたらという思いもあります」と誇らしげだった。

 敗れた藤井はタイトル戦はもとより朝日杯、銀河戦で優勝経験があるものの、NHK杯は初挑戦だった17年の3回戦進出が最高成績。本戦トーナメント出場の5回中、初戦敗退が2度あるなど、比較的苦手な棋戦と言えそうだ。

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2021年10月31日のニュース