笠井信輔アナ 池江の快挙を祝福「全がん患者の希望の星」

[ 2021年4月5日 05:30 ]

笠井信輔アナ
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 競泳女子の池江璃花子(20)が、白血病を克服して東京五輪切符を勝ち取った。同じ血液のがん「悪性リンパ腫」を患ったフリーアナウンサーの笠井信輔(57)は、快挙の瞬間を自宅のテレビで見た。スポニチ本紙の取材に「全がん患者の希望の星。こんなに人を励ませる人がいるのかと思うくらい」と感動したことを語った。

 笠井は1987年フジテレビ入社。朝の情報番組「とくダネ!」などで長年活躍したが、後進の指導など管理的な仕事が増え、第一線で活動したいとの思いから2019年9月末で退社。だが11月には、ステージ4のがんが見つかった。「なぜこの大切な時に」と打ちのめされた。

 入院直前の同年12月、テレビで見たのが「24年のパリ五輪を目指す」と話す池江の姿だった。ただ回復するだけでなく、一流アスリートに戻るという気持ちの強さに衝撃を受け、涙をこらえられなかった。「凄く感動しました。自分も負けられないと治療の励みになった。勇気をもらった」と振り返る。始まった治療は過酷なもので、極度の倦怠(けんたい)感や食欲不振に苦しんだが、池江の姿が支えになった。

 自身は4カ月半の入院で「足腰はボロボロになり、今も立ち座りは大変」と明かす。それだけに、約10カ月の入院を経て五輪切符をつかんだ池江の涙に「ここまで来るのに、どれだけの困難があったんでしょうね」と声を震わせた。

 東京五輪は新型コロナウイルスの感染拡大で開催自体を危ぶむ声もある。笠井は「せっかくの彼女の頑張りに報いるためにも、これ以上コロナを広めないようみんなで努力して五輪を迎えたいですね」と祈るように話した。

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