巨人・オコエ プロ初甲子園で大暴れ! 「積極性出せた」2安打1打点Vホーム 令和の50番トリオけん引

[ 2023年4月27日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人8-4阪神 ( 2023年4月26日    甲子園 )

<神・巨>3回2死一、二塁、オコエは中前適時打を放つ(撮影・平嶋 理子)
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 新「50番トリオ」が、甲子園で躍動した。巨人は26日、阪神戦に8―4で勝利し今季2度目の3連勝。背番号50のオコエ瑠偉外野手(25)が、プロ8年目で初めて甲子園でプレーし、2安打1打点をマークした。3戦連続先発出場だった背番号55の秋広優人内野手(20)も同球場初出場で初安打。9回は54番の直江大輔投手(22)が締めるなど、若き力が今季初の敵地での伝統の一戦での白星をもたらした。

 あの夏と同じようにチームをけん引した。オコエが、初回先頭で中前打を放ち、出塁。岡本和の左前適時打で先制のホームを踏み、11試合ぶりの初回得点を呼んだ。

 「自分の積極性というのをしっかり出せたかなと思う」

 15年8月の夏の甲子園。関東第一の1番・中堅手として3回戦の中京大中京戦では左中間への大飛球を背走するスーパーキャッチ、準々決勝の興南戦では9回に決勝2ランを放つなど、4強入りの立役者となった。甲子園を沸かせて評価を上げ、同年ドラフト1位で楽天入り。だが7年間で結果を残せず昨年12月の現役ドラフトで巨人に移籍した。オープン戦での出場はあったがプロ入り後、公式戦で聖地の土を踏むのは初めて。8年ぶりの甲子園で、2安打1打点2得点と躍動した。

 独特なつくりと、浜風が特徴の聖地。「8年も前のことなので、あまり覚えてないですよ。それよりも守備のことで頭がいっぱい」と試合前は入念に確認作業に時間を割いた。それでも、阪神ファンを背中に感じながらのプレーを楽しんだ。

 “2戦連続”で難敵攻略の口火を切った。昨季2敗を喫し、防御率0・90と苦手にしていた西勇。前回11日の対戦でも初回に安打で先制機を演出し3安打を放った。この日も3回2死一、二塁から中前適時打するなど、2試合で7打数5安打とキラーぶりを発揮。原監督も「見事ですね。前回もいいヒットを打っていますし、右バッターがとにかく打つのをてこずる投手。その中でオコエが打ってくれているのはやっぱり、右バッターに対しても、呼び水として出てくる」と称えた。

 「満塁男」こと駒田現3軍監督が背負っていた背番号「50」の25歳が勢いづけ、13安打8得点で快勝。「55」の秋広も初聖地で初安打し、9回は「54」の直江が3者凡退で締めた。全員高卒の初代「50番トリオ」がそろって活躍したのは83年。40年後、新トリオが聖地で躍動して今季2度目の3連勝。「自分のできることをやる。もっともっと貪欲に頑張っていきたい」。オコエが新しい風を吹かせていく。(小野寺 大)

 ▽50番トリオ 83年に藤田元司監督が売り出した背番号50の駒田徳広、54の槙原寛己、55の吉村禎章の高卒3人組。3年目の駒田は4月10日の大洋戦で史上初の初打席満塁弾でデビュー。その6日後、2年目の槙原が阪神戦で初登板初完封(延長10回)をマークし、最終的に12勝を挙げ新人王に輝いた。同じ2年目の吉村も1軍定着を果たし、代打中心ながら84試合で打率.326と大躍進。3選手ともに同年のリーグ優勝に大きく貢献し、巨人を支える主力選手に成長した。

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2023年4月27日のニュース