防御率0・00のソフトB・藤井に恵みの雨 楽天戦中止で22日ロッテ戦へ 藤本監督「いい休養になる」

[ 2023年4月16日 05:00 ]

雨天中止となった楽天戦前、キャッチボールする藤井(撮影・沢田 明徳)
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 15日の楽天―ソフトバンク(楽天モバイルパーク)は、雨天中止。ソフトバンクの藤本博史監督(59)は先発予定だった大関友久投手(25)をきょう16日の同カードにスライドさせ、16日の予定だった藤井皓哉投手(26)は22日のロッテ戦(ZOZOマリン)に変更した。先発1年目で休養機会を検討していただけに“渡りに船”。開幕2試合で無失点の“ミスター・ゼロ”が、休養十分で3連勝を狙う。

 好発進した藤井にさらなる追い風が吹いた。朝から曇天の仙台市内は昼過ぎから雨が降り始めた。一時は小康状態だったが、午後1時、これ以上天候の回復が見込めないために中止決定。開幕投手の大関で確実に1勝を計算していたはずの藤本監督だが、帰り際は“悪くない”と言いたげな表情だった。

 「(大関は)スライドします。(藤井は)きょうの雨でいい休養になると思います」

 リリーフから先発へ転向1年目。開幕2連勝し、12回2/3でいまだ無失点で防御率は0・00だ。「大関は昨年、土台をつくっている。藤井との違いはそこ」と指揮官。昨季7勝(6敗)を挙げた大関は1年間、ローテーションを託すが、転向したばかりの藤井は失速させないために“休憩”ポイントを探っていた。ゼロ行進や連勝を重ねるほど、タイミングは難しくなったが、思わぬ形での“恵みの雨”で悩みは解消した。

 次回は中12日と休養十分で22日のロッテ戦に向かう。藤井はローテーションで回ることについて「少しずつ、慣れている。大丈夫かなと思います」と話した。ただ、昨季55試合5勝1敗3セーブ22ホールド、防御率1・12を記録した中継ぎ時代の流れを重視し「深くは考えずに全力で1イニングの積み重ね」とペース配分などはまだまだ、これからだ。それだけにこの休養はプラスに働く可能性が高い。

 「結果、ゼロで抑えれば負けはないので、そういう意味ではゼロで抑えるように頑張っていきたい。点を取られたとしても、引きずらないようにやっていきたい」と藤井。淡々とした口ぶりだが、エース・千賀(メッツ)の抜けた穴を感じさせない活躍を見せている。“ミスター・ゼロ”の快進撃は衰えるどころか、このひと雨で一層、加速しそうだ。(福浦 健太郎)

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2023年4月16日のニュース