アスレチックス・藤浪晋太郎 成長と進化の3敗目 自身メジャー最長6回0/3を4安打3失点

[ 2023年4月16日 07:53 ]

インターリーグ   アスレチックス2ー3メッツ ( 2023年4月15日    オークランド )

アスレチックス先発・藤浪(AP)
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 アスレチックス・藤浪晋太郎投手(29)が15日(日本時間16日)、本拠地でのメッツ戦に先発。自身メジャー最長の6回0/3を投げ、4安打3失点と試合をつくった。四死球は3と前回2登板に比べれば、安定した内容。味方の援護に恵まれず、結果として3敗目を喫したが、今後の可能性を大きく広げる初めてのクオリティースタート(QS=6回以上、自責点3以下)だった。

 冷静なマウンドさばきを貫いた。2-0の4回1死、アロンソに自身メジャー初めての被弾を喫し、1点差に迫られたが、動じることはなかった。続くマクニールをスプリットで一ゴロ、キャナは96・3マイル(約154・9キロ)直球で中飛に仕留め、確実に後続を断った。

 5回、1死からギヨーメをこの日初めての四球で出塁させ、続くアルバレスの初球が大きくシュート回転して外れると、捕手のペレス、そしてベンチからは首脳陣もマウンドへ。制球難の兆候を見せたが、踏みとどまった。アルバレスを97・2マイル(約156・4キロ)直球で空振り三振。ニモもスライダーで右飛に仕留めた。ぺレスと笑顔で会話を交わし、胸を張ってベンチへ。6回も先頭打者に死球を与えたが、2死三塁からマクニールをスプリットで一ゴロ。一塁ベースカバーに入った藤浪は一塁手・アギラとハイタッチ。ベンチに戻る際にはグラブを2度、力強くたたいて、強い気持ちを表した。

 2-1の7回、先頭のキャナに同点をソロを被弾。続くボーゲルバックに四球を出した時点で交代を告げられた。リリーフ投手が残した走者を還して逆転されたが、十分に先発投手としての役割を果たす投球内容だった。

 先発した過去2戦はともに序盤は完璧な投球を披露しながらも、突然の制球難が原因で大量失点。計6回2/3で、7四死球を与え、防御率は17・55となっていた。前回登板後「難しく考えすぎかなとは思う。“もっといい所、いい所へ”とイメージしすぎだと思うので、もう少しシンプルに投げていければいいかなと思います」と話していただけに、確実に修正を試みた。

 チームの「負のスパイラル」を克服した。アスレチックスは試合前の時点で3勝11敗と低迷。失点118は30球団唯一の3桁で、チーム防御率8・34は断トツの最下位となっていた。前日のメッツ戦ではメジャーワースト記録にあと「1」に迫る17四球を与え、今季6度目の2桁失点で大敗。投壊状態に陥っているチームを救うことはできなかったが、今後につながる投球内容だった。

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