阪神・青柳　1球に泣いた　7回オスナに痛恨の同点被弾「初球を打たれたのが悔やまれます」

セ・リーグ   阪神1―3ヤクルト （ 2023年4月7日    甲子園 ）

＜神・ヤ＞降雨の中、力投する青柳（撮影・成瀬　徹）
Photo By スポニチ

　1球に泣いた。阪神・青柳の表情がゆがんだのは、1点優勢の7回だった。先頭で対峙（たいじ）したオスナに、外角へ投じたスライダーを捉えられ、バックスクリーン左に飛び込む同点ソロを被弾。手にしかけていた2勝目が、こぼれ落ちた。

　「初球を打たれたのが悔やまれます」

　ヤクルト・小川との息詰まるエース同士の投手戦は、初回にもらった1点のリードを虎のエースが懸命に守った。「天候とかもあったけど守備が良かったんで」。降雨のままプレーボールがかかり、ぬかるむマウンドにも対応しながら腕を振った。5回1死ではサンタナの遊ゴロの処理にもたついた小幡の失策で出塁を許すなど1死一、二塁のピンチを招いたが、ここも後続を断って無失点と踏ん張った。「小幡もエラーもあったけど、いいプレーもあったので」。エースらしく味方のミスをカバーした。

　相手打線は、昨年まで7打席連続無安打に封じ、対青柳に限れば昨年の4月22日以来のスタメン出場となった山田を3番に据えるなど、昨年とは顔ぶれの違うオーダーを形成。「（昨年より）右バッターが多かった。メンバーが変わった印象」と要警戒でマウンドに上がった。6回には山田、村上から連続三振など3者凡退。完全に流れを引き寄せたかに思われただけに、悔やまれる被弾だった。

　それでも、女房役の梅野が「最高の投球だったと思うし、打たれた後もガクッとくるところで粘ってくれた」と評したように仕事を果たす7回1失点の好投。背番号17には、まだまだやり返すチャンスが残っている。（遠藤　礼）