高津マジック!ヤクルト7発23安打16点!DeNAに連勝で6差つけた! 2番起用のキブレハンが3発

[ 2022年8月28日 05:10 ]

セ・リーグ   ヤクルト16―4DeNA ( 2022年8月27日    横浜 )

<D・ヤ>3回、キブレハンが同点ソロ本塁打を放ちベンチに迎えられる(撮影・篠原 岳夫)
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 首位を走るヤクルトは27日、2位のDeNAを相手に球団タイ記録となる7本塁打を含む今季最多23安打で16点を奪って大勝した。高津臣吾監督(53)が2番に抜てきしたパトリック・キブレハン外野手(32)が来日1号を含む3本塁打。3冠王を狙う村上宗隆内野手(22)も一発を含むプロ初の5安打を記録した。勝負の3連戦で2連勝を飾り2位と6ゲーム差。31日にもリーグ連覇に向けた優勝マジック19が再々点灯する。

 夏は終わらない。ヤクルト打線が横浜の夜空に7発の花火を打ち上げた。演出したのは高津監督。84年以来38年ぶり、今季最多の23安打で16点を奪っても「しっかりした野球をやりたい。目指している野球がある」と浮かれる様子はなかった。

 指揮官の「つながる打線には彼が一番適任」という勝負手は今季3度目となるキブレハンの2番起用。用兵は的中する。0―1の3回に左中間へ来日1号同点ソロを放つと7回は左越え2号ソロ。8回は右越えの3号ソロを放った。助っ人自身も「野球人生で初めて」と目を丸くする活躍に触発されオスナ、サンタナ、内山壮、さらに前日に2発を放った4番の村上も一発を放った。終わってみれば球団タイの1試合7本塁打。相手を粉砕した。

 4ゲーム差で迎えた「ハマスタ夏の陣」。前日の3連戦初戦に先勝も投手以外の先発8人中、キブレハン含め3人を入れ替えた。8月に入ってDeNAの猛追を受けていたが、チームの雰囲気は決して悪くない。試合前はキブレハン、オスナ、サンタナの3人に青木がコーヒーを振る舞った。キブレハンは「うれしかった」と前日は5番で先発出場したベテランの心遣いに感謝。外国人では同じヤクルトで82年のブリッグス以来、40年ぶりの来日1号の試合での3本塁打で応えてみせた。

 昨夏の東京五輪では米国代表でプレー。横浜スタジアムでの決勝戦では日本に敗れた。その決勝戦で先制本塁打を放っていた村上に「いい思い出もできたね」と言われたそうで「一生忘れられない日になった」と笑った。

 記録的な大勝で勝負の3連戦に2連勝で2位と6ゲーム差。今季途中加入で調子が上がらず2軍生活が続いた時期もあったキブレハンは「シーズン途中合流なのでチームメートに認められたい」と力を込める。そんな個々の意識の高さが、チームの力を高めている。(君島 圭介)

 ◆パトリック・キブレハン 1989年12月22日生まれ、米ニューヨーク州出身の32歳。ラドガーズ大ではアメフトをプレー。12年ドラフト4巡目(全体131位)でマリナーズ入団。レンジャーズなどを経て、16年に移籍したパドレスでメジャーデビュー。メジャー通算137試合で打率.208、10本塁打。今季4月12日にホワイトソックスを自由契約となり、同29日にヤクルトと契約。21年東京五輪米国代表。1メートル88、98キロ。右投げ右打ち。

 ≪最速31日にM19点灯≫ヤクルトが2位のDeNAに連勝したため、早ければ31日にもマジックが再々点灯する。条件はヤクルトが28日のDeNA戦から31日の巨人戦まで3連勝。DeNAが30、31日の中日戦にも敗れ3連敗となると、ヤクルトにM19が出るがどうか。

 ≪23安打は38年ぶり3度目≫ヤクルトが23安打、7本塁打の猛攻。チームの23安打以上は
 年月日 対 安打  スコア
55・7・13 広 (25) ○22―4
84・9・15 神 (23) ○14―6
22・8・27 D  (23) ○16―4
 と38年ぶり3度目。1試合7本塁打は、昨年7月13日巨人戦以来6度目の球団最多タイ記録。

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