愛工大名電・岩瀬「何としても抑えたいと思った」 父・仁紀氏の前で父譲りの見事な火消し

[ 2022年8月13日 04:08 ]

第104回全国高校野球選手権第7日・2回戦   愛工大名電6―5八戸学院光星 ( 2022年8月12日    甲子園 )

<愛工大名電・八戸学院光星>7回にマウンドに上がった愛工大名電・岩瀬(撮影・岸 良祐)
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 2回戦4試合が行われた。愛工大名電(愛知)は八戸学院光星(青森)に延長10回の末に6―5でサヨナラ勝ち。中日でともにプロ野球記録の通算1002試合登板と407セーブを挙げた岩瀬仁紀を父に持つ岩瀬法樹投手(3年)が、7回1死一、二塁のピンチに救援し見事な火消し。相手に傾いた流れを変え、その裏の一挙4得点での同点を呼び込んだ。最後は美濃十飛(しゅうと)外野手(3年)がサヨナラ打で試合を決めた。

 父譲りの見事な火消しを、その父の前で披露した。7回、3点を失い1―5とされ、なお1死一、二塁。愛工大名電・岩瀬法樹がさっそうとマウンドへ向かった。

 「絶対にミスは許されない場面。自分は他の選手よりも注目されるのは分かっている。大観衆の中で何としても抑えたいと思った」

 最初の打者への2球目、空振りを奪ったスライダーが暴投となり二、三塁となったが動じない。父と同じく得意とするスライダーで空振り三振。2人目は二ゴロに仕留め、嫌な流れを断ち切った。

 中日伝説のクローザーである父の仁紀氏はネット裏から観戦した。「よくあそこで抑えた。あそこで点を取られるとほぼ決まってしまう。その中で頑張って投げきった」と絶賛。岩瀬も「(観戦に来ると)聞いていました」と力に変えた。しびれる場面を封じ続け、尊敬する父の背中を追いかける。

 ◇岩瀬 法樹(いわせ・のりき)2004年(平16)4月6日生まれ、名古屋市出身の18歳。小4からTMジュニアで野球を始め、城山中では軟式野球部に所属。愛工大名電では3年春からベンチ入り。最速144キロに球種は3種類のスライダーとチェンジアップを操る。1メートル68、72キロ。右投げ右打ち。

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