広島 西川で4連勝4位浮上!虎に0.5差 大暴れ3安打3打点で逆転劇演出

[ 2022年8月13日 04:45 ]

セ・リーグ   広島6―5巨人 ( 2022年8月12日    東京D )

<巨・広>8回、同点の適時二塁打を放つ西川(撮影・久冨木 修)    
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 広島は12日の巨人戦(東京ドーム)に6―5で鮮やかな逆転勝ち。西川龍馬外野手(27)がまたまたバットで貢献した。初回に2点先制の左翼線二塁打を放つと、1点を追う8回にも同点二塁打を左翼線に運ぶなど3安打3打点の大暴れだ。中継ぎ陣も6個のゼロを並べ、逆転後の終盤2イニングは3連投の矢崎―栗林が締めた。チームは連勝を4に伸ばし、巨人と入れ替わって4位に浮上した。

 ヒーローインタビューを決勝犠飛の小園に譲っても、逆転劇の主人公は間違いなく西川だった。4番で2試合連続勝利打点を挙げると、5番に入ったこの日は3安打3打点の大暴れだ。チームの4連勝にバットで貢献し、白い歯がのぞいた。

 「前の打者がチャンスをつくってくれる。5番は還すのが仕事なので、今日はそれができて良かったです」

 初回から快音を響かせた。秋山と4番で先発復帰したマクブルームが四球を選んだ2死一、二塁で、堀田の甘いスプリットを捉えて左翼線へ先制の2点二塁打だ。3回に中前打を放つと、1点を追う終盤8回に最大の見せ場が待っていた。

 右前打で出塁したマクブルームの代走・曽根を無死一塁に置いた場面。カウント1―2から5番手・平内が投じた外寄り直球を西川が鋭く振り抜くと、打球は再び左翼線ではずんだ。逆転勝利をお膳立てする同点二塁打。27歳の真骨頂だった。

 「(一走の曽根)海成がよく走ってくれた。何とかつなぐことができて良かった」

 定評のあるバットコントロール。大阪市内の実家からほど近い尼崎市のバッティングセンターが原点だ。学生時代から通い、プロ入り後も「帰省したら遊びがてら行った」。打つのは140キロの硬球で、狙うのはホームランボードのみ。いずれも追い込まれながら放った、この日の3本に技術が凝縮される。

 「受けになっていたので、きょうに関しては強引に行きたくなかった。追い込まれて、うまく対応できたかな…と思います」

 坂倉を今季初の6番、西川を5番に入れた打線が機能し、巨人と入れ替わって4位浮上に成功。佐々岡監督は「2人の状態を見て組んだ。龍馬が昨日は一発(先制3ラン)、きょうはつないで。本当に良い働きをしてくれる」と、巧打の27歳に目を細めていた。(江尾 卓也)

 《小園がV犠飛》小園が、ここ一番で仕事を果たした。西川の左翼線二塁打で同点としなおも1死三塁の好機に勝ち越しの犠飛。平内の初球150キロ外角直球をセンターへ運び「自分の持ち味は積極的に振ること。それがチャンスの場面でもできた。決勝点になって良かった」と破顔一笑。後半戦に入って状態が上昇。連続安打は11試合で止まったものの「それはありますけど打点につながったので良いかな…と」と話し、切り替えを強調していた。

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2022年8月13日のニュース