番長DeNA 史上最大逆転Vある!?4連勝で初の貯金4!首位ヤクルトと最大17・5から6差に接近

[ 2022年8月13日 05:30 ]

セ・リーグ   DeNA4―3ヤクルト ( 2022年8月12日    神宮 )

<ヤ・D>6回、勝ち越し2ランを放ったソト(左)を迎える三浦監督らDeNAベンチ(撮影・村上 大輔)
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 ひょっとしたら、ひょっとする――。DeNAは12日、首位・ヤクルトとの接戦を4―3で制し、4連勝をマークした。同点で迎えた6回、ネフタリ・ソト内野手(33)が決勝の10号2ランを放った。就任2年目の三浦大輔監督(48)政権下で最多の貯金を4に伸ばし、ヤクルトとのゲーム差は最大17・5から1カ月余りで6に接近。63年西鉄の14・5ゲーム差を上回る、史上最大の逆転優勝へと進撃を続ける。

 雨中の攻防を逃げ切った。4―2の8回2死満塁で入江がオスナに押し出しの四球。1点差のヒリつく場面で代打・山田を迎えた。それでもベンチの三浦監督は信じていた。

 「セットでサインを見ている時、だんだん(入江の姿勢が)低くなって現役の時の木塚投手コーチみたいな感じの気合が入ってましたね」

 2年目のセットアッパー右腕に01年の最優秀中継ぎ投手の姿を重ねた。入江は153キロ直球で山田を右飛に仕留めた。指揮官が「魂がこもっていた」と振り返った1球だった。

 接戦での強さこそ、今のDeNAの象徴だ。8月は8勝1敗で、うち4勝が1点差勝利。接戦をものにし、7月4日の時点で最大17・5ゲーム差に開いていた首位のヤクルトに6差と、39日で11・5ゲームも縮めた。

 チーム状態は万全ではない。この日もオースティン、三上の新型コロナウイルス感染が判明。9日から4日間で5選手が離脱した。それでもソトの一発が奇跡を予感させた。2―2の6回無死一塁。小川の5球目、低めのチェンジアップを捉えた。「僕自身がコロナ(陽性)になった時も応援が力になった」と逆転優勝を信じる左翼席のファンのもとへ、勝ち越しの10号2ラン。7月22日に自身もコロナ陽性判定で離脱し、9日に1軍に復帰したばかりだった。復帰後初安打が7月16日以来の本塁打となった。

 「家が近いので何か必要なものがあれば言ってくれ」と伝えた盟友オースティンの不在を救う一発。来日から5年連続の2桁10号のうち今季は半分の5本塁打をヤクルト投手陣から放ち、チーム最多の12打点を挙げて首位のライバル相手に気を吐く。頼もしいソトの復活だ。

 7月7日の中日戦、同8日の巨人戦を2試合連続引き分けた。三浦監督は「あの時期に接戦を落とさなくなりチームが自信を得た」と振り返る。8月2度目の4連勝。残り45試合中、ヤクルトとの直接対決は10試合も残っている。南海との14・5ゲーム差をひっくり返した63年の西鉄を超える史上最大の逆転劇へ。ドラマはもう始まっている。(君島 圭介)

 《史上最大は14.5ゲーム差》2位のDeNAが4連勝。7月4日時点では首位・ヤクルトに今季最大の17.5ゲーム差をつけられていたが、以降を17勝6敗2分けの勝率.739(その間ヤクルトは7勝19敗、勝率.269)で乗り切り、その差を6ゲームまで縮めた。過去の大逆転Vを調べると10ゲーム差以上をひっくり返したのは63年西鉄の14.5ゲーム差を筆頭に延べ7チーム。DeNAがVなら、史上最大差の逆転劇となるがどうか。また、今季は1点差試合に17勝17敗だが、期間別に分けると、~7月4日 10勝15敗、7月5日~ 7勝2敗と首位から17.5ゲームの7月4日までは勝率.400と接戦に弱かったが、以降は勝率.778の見違える強さで、首位を猛追している。

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