巨人・戸郷が4年目でプロ初完封「この1試合に勝つためにマウンドに上がりました」借金回避のトップ9勝

[ 2022年7月12日 21:03 ]

セ・リーグ   巨人4―0阪神 ( 2022年7月12日    甲子園 )

<神・巨>完封勝利を挙げ、大城(右)と抱き合う戸郷 (撮影・後藤 大輝) 
Photo By スポニチ

 巨人が真夏の9連戦初戦となった伝統の一戦を制し連敗(引き分けを含む)を3で止め、再び貯金を1とした。先発の戸郷翔征投手(22)はプロ4年目で初となる完封勝利で早くも自己最多に並ぶ、そしてリーグトップタイとなるシーズン9勝目を挙げた。

 プロ初完封を決めた戸郷は大城と抱き合い喜んだ。試合後、敵地・甲子園でのヒーローインタビューで133球を投抜いた右腕はは「この1試合に勝つためにマウンドに上がりました。(プロ初完封は)9回もランナーを出して、結構ランナーを出しての投球だったんで苦しかったんですけど、苦しさを乗り越えたんで喜びがあるのかなと思います。チームメートからナイスピッチングと声をかけられうれしかったです」と笑顔で汗を拭った。

 試合を振り返り「粘りのピッチングができたんじゃないかな、と思います」と今年から意識している点において手応えも口にした。そして変化球はあまり良くなかったとしながら「真っすぐが、結構いいストレートが投げられたので、それが完封につながったのかなと思います」と語った。

 自己最多に並ぶ、そしてリーグトップの阪神・青柳に並ぶ9勝目については「昨年は後半失速したので、順調に来ている中で後半に向けてしっかりと修正できたらと思います」と自身初の2桁勝利へ向けて前を向いた。最後に戸郷は「何とかチーム一丸となって首位を目指して頑張っていきたいと思います」と諦めない姿勢を示し甲子園のファンに笑顔で手を振った。

 貯金なしで迎えた伝統の一戦。戸郷は自身に求められた役割を十分に理解していた。初回を3者凡退に抑えると、2回から4回までは安打や四死球でランナーを背負うものの気迫のピッチングで阪神打線に点を与えなかった。5回は初回に続き3者凡退に仕留めた。

 6回には近本、佐藤輝を抑え2死無走者から5番・大山にこの2つ目の四球を与え首をかしげた。そして迎えた糸原を二ゴロに打ち取ると雄叫びを上げベンチに戻った。勢いそのままに7回はわずか14球で3者凡退斬り。8回も2安打を浴びながらも無失点で抑えた。結局9回まで133球を投げ抜きプロ初完封。チームは3日の広島戦(マツダ)に続き今季初の借金生活突入を回避した。

 打線は初回のポランコの13号3ランで先制すると、4回には中田が4戦ぶりとなる9号ソロで加点。戸郷の粘りの投球を後押しした。

続きを表示

この記事のフォト

2022年7月12日のニュース