西武 今秋ドラフト1位候補に早大・蛭間リストアップ 東京六大学通算12本塁打の左の大砲密着マーク

[ 2022年7月12日 04:00 ]

西武が今秋のドラフト1位候補にリストアップした早大・蛭間

 西武が今秋のドラフト1位候補に早大・蛭間拓哉外野手(21)をリストアップしていることが11日、分かった。東京六大学リーグで現役最多の12本塁打を誇る大学No・1スラッガー。小学校時代には「西武ジュニア」に所属していた縁もある。強打の外野手は今オフの補強ポイントでもあり、スケールの大きな長距離砲を今後も密着マークしていく。

 近い将来、山川との左右の大砲がパ・リーグの投手陣を震え上がらせるかもしれない。西武の今秋ドラフト1位候補は早大の左の長距離砲である蛭間。球団関係者は「長打力に加え、高校卒業後に肩も強くなった。足もある。西武ジュニア出身選手でもあり追いかけている」と明かした。

 蛭間は東京六大学リーグで今春も2発を放つなど、現役最多の12本塁打を誇る。2年生だった20年秋には勝った方が優勝となる11月8日の早慶戦で、9回2死から逆転2ラン。コロナ禍で暗い話題ばかりだった中で歴史に残る激闘を演じ、当時4年だった早川(現楽天)らとグラウンドで号泣。今年1月の始動日には「ドラフト1位でプロに行きたい」と抱負も語った。

 小学校時代は西武ジュニアにも所属。同出身選手は昨年ドラフト4位の左腕・羽田がいるが、入団すれば野手では初となる。同学年の大阪桐蔭の根尾(現中日)、藤原(現ロッテ)らとしのぎを削った浦和学院で当時のエースだった渡辺は、18年ドラフト2位で西武に入団。高校時代の主砲とエースが再び同じユニホームを着てプレーすれば話題性も十分だ。

 強打の外野手はチームにとって近年の補強ポイントだ。今季も規定打席到達はオグレディのみで残り2枠は固定できていない。メジャーから日本球界復帰を決断した秋山にも古巣復帰オファーを出したが広島に入団。ベテランの栗山もスタメン時はDHで、愛斗、川越、高木、長谷川ら若手の調子を見極めながら起用する。外野陣が固定できていないことも昨年に最下位に低迷した一因。再び常勝軍団となるためにも、蛭間は魅力的な存在だ。

 球団は今後もスカウト会議を重ねて指名選手を絞り込んでいくが、競合必至の逸材を常にリストの最上位に置き、徹底マークする。

 ◇蛭間 拓哉(ひるま・たくや)2000年(平12)9月8日生まれ、群馬県出身の21歳。小3から野球を始め、中学時代は前橋桜ボーイズでプレー。浦和学院では1年春からベンチ入りし、同春の関東大会では4番に座った。甲子園は3年夏に出場して8強。早大では1年春からリーグ戦に出場し、通算56試合で現役最多12本塁打。高校、大学ともに日本代表に選出。1メートル76、87キロ。左投げ左打ち。

 ≪出場中のハーレム国際で3連勝貢献≫現在、蛭間は大学日本代表の一員としてオランダで行われている「第30回ハーレムベースボールウイーク」に出場中。11日のキューバ戦には「8番・右翼」で出場し、安打こそ出なかったが3―3の6回1死満塁で押し出し四球を選んで決勝打点を挙げた。チームの初陣だった8日のキュラソー戦でも決勝打で1―0勝利に貢献。これで大会3連勝スタートを決めたチームで、V打2度と国際舞台でも持ち前の勝負強さを発揮している。

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