1年生9人だけの“さわやかナイン”輝翔館 「みんなの絆」で戦い切った初めての夏終わる

[ 2022年7月12日 06:00 ]

第104回全国高校野球選手権福岡大会・3回戦   輝翔館1-6香住丘 ( 2022年7月11日    春日 )

<輝翔館・香住丘>1年生だけの9人で戦った夏が終わりスタンドにあいさつする輝翔館ナイン
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 福岡大会は3回戦が行われ、1年生部員だけの9人で初戦を突破した“さわやかナイン”の輝翔館が香住丘に挑んだが、1―6で敗退した。

 総勢11人で74年春の甲子園準Vに輝いた徳島の池田が“さわやかイレブン”なら、輝翔館は“さわやかナイン”だ。部員は1年生9人だけ。今夏2勝目が懸かった3回戦には敗れたが、収穫も得た。

 コールド負けも頭をかすめる5回、2番手でマウンドに上がった遊撃・東太陽は粘りを見せた。「これ以上失点せず逆転できるようしっかり抑えようと投げた」。直球の最速111キロの“遅球派”ながら得意のスライダーを交えて5回以降無失点。8回には一矢報いる左翼線適時二塁打も決めた。

 ベンチから声をからして選手を鼓舞した大田礼史(あきふみ)監督(32)は「(4回に)守りの乱れが出て大量失点したが、この夏の2試合はいい経験になったと思う」と前を向いた。坂田光主将は「大事な場面で1本打てるかどうか。それを身につけて競った試合に勝てるようにしたい」と次の課題を挙げた。

 9人は中高一貫校の中1時代からのチームメートで「みんなの絆は強いです」と東。攻守交代で捕手のプロテクター装着を監督が手伝い、守備の間はベンチがガラ空きの珍場面も見せた輝翔館。初めての夏は終わったが30日開幕の八女地区新人戦でも強い絆を見せるはずだ。(中島 泉)

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