阪神“ウル虎の佐藤輝弾”で9連戦勢いつける 昨年大暴れ恒例イベント「いいイメージもって」

[ 2022年7月12日 05:15 ]

阪神・佐藤輝

 阪神は、12日からの巨人3連戦、15日からの中日3連戦の甲子園6連戦で、限定ユニホームを着用する「ウル虎の夏2022」を迎える。球宴までの12試合で借金5を完済すべく、佐藤輝明内野手(23)には、ウルトラ級の活躍が期待される。自己最長タイの29試合続く甲子園球場での連続ノーアーチを止め、2位巨人に3連勝をすれば、5位から2位に浮上する可能性がある。

 佐藤輝の代名詞の本塁打が甲子園で長く出ていない。4月15日の巨人戦を最後に、聖地で29試合連続ノーアーチが続いている。今季14本塁打のスラッガーも自覚。あまり騒ぐな…とばかりに「打ちたいですけど。頑張ります。それだけです」と短めの言葉で快音を渇望した。

 新人だった昨季も、長い空白があった。6月25日DeNA戦からのレギュラーシーズン27試合と、クライマックスシリーズ2試合の計29試合連続で、甲子園で本塁打を打てなかった。ただし、数字は29で同じでも、球団の三振記録が付いて回り、最終的に173も喫した昨シーズンの終盤とは状態は全く違う。二塁打数は既に昨季と同じ25で、現在リーグトップ。長打が出ているということは、角度次第ではいつ一発が出てもおかしくないということだ。

 「何とか一本出したい。チームに勝ちをつけたい」

 追い風も吹いている。12日からの巨人戦と15日からの中日戦は、恒例のイベント「ウル虎の夏」で限定ユニホームを着用する。ちょっとしたお祭り感があるシリーズだ。「ウル虎」と言えば昨年7月12日のDeNA戦で、3点を追う9回に代打で登場。代打初安打を記録した後に打線がつながり、一気に逆転サヨナラ勝ちに結び付いた。今年も“お祭り男”として活躍が期待され、聖地ノーアーチを止めるには、持ってこいの舞台だ。

 「そうですね、(ウル虎の夏の)いいイメージを持って、チーム全体でやっていきたい」

 20日の広島戦(マツダ)まで今季初の9連戦。ヤクルト戦の2試合が、相手にコロナ陽性者が多数出たことで中止になり、この日を入れて3日間の休養ができたとはいえ、この暑い時期は、疲労と隣り合わせ。サプリメントを摂取しながら体調管理に気を配る。

 首位にいた昨季同時期の9連戦は先発を一度外れたものの、借金5を抱える今季は、休養を与えられるだけの余裕はチームにない。巨人に3連勝をすれば、3位・広島、4位DeNAの結果次第で、2位浮上の可能性がある。求められるのは、ウルトラ級の活躍、ただ一つだ。(倉世古 洋平)

 【限定ユニ着用】10周年を迎える恒例の「ウル虎の夏」で、選手は鋭い虎の目が特徴的な黄色基調の限定ユニホームを着用。期間中はミルクボーイ、コロコロチキチキペッパーズ、おいでやす小田らお笑い芸人がスタメン選手の呼び出しをするほか、関本賢太郎さん、亀山つとむさん、浜中治さんら球団OBがトークショーに出演する。

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