取手松陽 川村きょうだい愛1勝!難病兄をマネジャー妹が支える

[ 2022年7月12日 05:30 ]

第104回全国高校野球選手権茨城大会・1回戦   取手松陽6―5太田一 ( 2022年7月11日    J:COMスタジアム土浦 )

姉の麗奈マネジャー(左)と龍之介捕手(撮影・柳内 遼平)
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 痛み止めを2錠、水で流し込む。それが、取手松陽・川村諒主将(3年)のルーティン。1年秋に高熱で入院。それから約1年間、体調不良が続いた。さまざまな検査を受けて国指定の難病「クローン病」であることが判明。疲労がたまれば高熱にうなされ、毎日のように腹痛に悩まされる。それでも、新チームでは主将になった。

 太田一との初戦は「9番・右翼」で出場し、無安打ながら1犠打で貢献。7回の守備から交代した後もベンチで声をからして勝利の瞬間を迎え「チームの強い気持ちが勝利につながった」と笑った。体を心配した母・純子さん(48)は学校への送迎を行い、2学年下のマネジャーで妹の陽菜(ひな)さんは自主練習を手伝うなどサポート。「支えてくださった人のためにも最高の夏にしたい」。真夏の太陽にも負けない笑顔が輝いた。(柳内 遼平)

 ≪木内双子姉弟の力≫双子の力で初の甲子園出場を狙う。「8番・捕手」で出場した木内龍之介(3年)と、記録員としてベンチ入りしたマネジャーの麗奈さん(3年)は双子の姉弟。打っては1安打、守っては2投手を懸命なリードで1点差勝利に導いた扇の要は「この仲間と次も野球ができる。夏は1勝が凄く重い」と喜びに浸った。ベンチから選手を鼓舞する声を届けた姉の麗奈さんには「いつもサポートしてくれて凄く助かっている」と感謝した。

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