阪神、7月は高勝率 打倒ヤクルトのカギは中村攻略 

[ 2022年7月5日 05:15 ]

阪神のフランチャイズ制以降の勝敗                                 
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 阪神はフランチャイズ制となった1952年以降、4~9月のうち7月の月間勝率が.518で最も高い。7月の甲子園になると、397勝334敗24分けの勝率.545とさらにアップ。8月は高校球児に甲子園を明け渡す関係で長期ロードが組まれるため、7月は甲子園の試合が多くなる傾向にある。今季も球宴後の1カードを含め5カード15試合を予定する。6月は甲子園で10勝1敗と大きく勝ち越し、通算でも19勝13敗1分け。好相性を味方に、きょう5日からは今季11戦していまだ勝ち星のない広島に挑む。

 また、今月は前カードの中日戦(バンテリンドーム)を最後に、デーゲームもドーム球場の試合もない。シーズン中盤を過ぎ、暑さで消耗が激しくなる時期だけに移動回数が少しでも減ることはプラスと考えたい。

 阪神は今季のヤクルト戦に4勝8敗で、すでに零敗が6度。最後に対戦した5月19日、井上ヘッドコーチは「(先発投手の)小川にやられているというよりは、(捕手の)中村にやられている気がする」と話していた。同17日からの3連戦は●1―2、○8―1、●0―3と負け越し。先発マスクは阪神打線が振るわず敗れた1戦目と3戦目が中村で2戦目は高卒6年目・古賀だった。

 井上ヘッドの抱いた疑念は数字に表れていた。ヤクルトの先発捕手別失点はチームの1試合平均3.43に対し、中村が先発した試合は2.72と少なかった。開幕前に下半身の張りを発症して出遅れたが、5月3日に復帰して以降は先発すると25勝7敗と好調でチームの快進撃と歩を合わせている。

 阪神の主力では特に佐藤輝と大山の大砲2門が抑えられ、チームとしても4試合で4点しか取れていない。中村は小川、サイスニード、高梨と3人の右腕を好リード。「ここに投げさせれば打たれない」という攻略法を持っているのかもしれない。ヤクルト戦では受ける捕手が誰であるかにも着目したい。

 今季の球宴初戦は7月26日と例年に比べて遅く、阪神も日程通りなら98試合を消化する。後半戦が45試合しかないことを考えれば、球宴時点で勝率5割でも逆転優勝は難しい。V逸なら、CSは神宮で戦うことが濃厚。先々のことを考えても、週末の3連戦は3連勝するつもりで臨みたい。(記録担当・石丸 泰士)

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2022年7月5日のニュース