阪神 今秋ドラフト1位候補に白鴎大・曽谷龍平 最速151キロ、リーグ戦でノーノー達成の大型左腕 

[ 2022年7月5日 05:15 ]

阪神が今秋ドラフト1位候補としてリストアップしている白鴎大・曽谷

 阪神が今秋ドラフト1位候補として白鴎大・曽谷龍平投手(21)をリストアップしていることが4日、分かった。12球団屈指の投手力にさらなる磨きをかけるべく、今オフも即戦力左腕が補強ポイント。その筆頭候補として1メートル83、79キロとスケールが大きい最速151キロの大型スリークオーター左腕に白羽の矢を立てた。

 阪神にとって左腕は積年の補強ポイント。昨秋ドラフトでも2位・鈴木、3位・桐敷、育成1位・伊藤稜と3投手を指名したが、まだ必要だ。球団関係者も「投手は毎年、一定数を獲らないといけない。もちろん左は補強ポイント」と話した。

 筆頭候補に挙がるのが白鴎大・曽谷だ。1メートル83、79キロと体格に恵まれ、スリークオーター気味の腕の位置から投じる最速151キロの直球は威力十分。切れ味鋭いスライダー、打者のタイミングを外すチェンジアップと空振りを奪える変化球も操る。制球面はややアバウトながら、抜群の球威で打者をねじ伏せる投球が持ち味だ。

 今春の関甲新学生野球リーグ戦では上武大に優勝を譲ったが、5月1日の松本大戦でノーヒットノーランを達成。今月8日からオランダで開催されるハーレムベースボールウィークに出場する大学日本代表選考合宿でも6月20日の紅白戦に登板し、2回無失点、最速151キロのパフォーマンスを発揮して代表に選ばれた。

 阪神はリーグ戦、代表選考合宿と、いずれにも畑山俊二アマ統括ら複数のスカウトが足を運んで目を光らせており、先発タイプの即戦力左腕への注目度は高い。6月28日のスカウト会議でも主に大学生候補について話し合い、絞り込み作業を進めたもようだ。

 阪神は先発左腕の柱として期待している高橋が、4月下旬に「左肘内側側副じん帯再建術(通称トミー・ジョン手術)」を受け、来季についてもめどが立たない状況だ。また、桐敷、鈴木、及川らも確固たる1軍戦力には至っていない。目下、先発ローテーション左腕は伊藤将ただ一人で、救援陣にも左腕の駒が少ない。今秋ドラフトで最低一人は補強しておきたいところだ。

 左腕では他にも日体大・矢沢宏太、日本通運・高野脩汰、京都国際・森下瑠大らをリストアップしているもよう。「投手王国」形成へ、調査を進める。

 ◯…曽谷は現在、8日からオランダで開催される「第30回ハーレムベースボールウィーク」に出場する大学日本代表24名の一員として、1日から神奈川県平塚市のバッティングパレス相石スタジアムひらつかで始まった直前合宿に参加中だ。2日に行われたENEOSとの練習試合には8回から登板。自己最速タイの151キロを計測し、1回無失点で実力を誇示した。直前合宿はきょう5日に打ち上げ、6日にオランダへと出発する予定だ。

 ◇曽谷 龍平(そたに・りゅうへい)2000年(平12)11月30日、奈良県斑鳩町出身。小1で野球を始め、斑鳩中では志貴ボーイズに所属。ノースアジア大明桜(秋田)では1年夏からベンチ入りし、2年夏に甲子園出場。白鴎大では1年秋からベンチ入り。50メートル走6秒5、遠投110メートル。1メートル83、79キロ。左投げ左打ち。

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