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オリ・吉田正、放物線に込める思い 家族の支えを力に変えて

[ 2022年7月5日 07:30 ]

オリックス・吉田正
Photo By スポニチ

 最愛の家族へ、思いを込めて放物線を描く。オリックス・吉田正尚外野手。6月24日のロッテ戦でZOZOマリンの右翼最上部の照明付近にブチ当てる特大の5号2ランを放った。この日は妻ゆり香さんの誕生日。愛妻に贈るバースデー弾は、人生2度目だった。

 「初めてでしたね」。当時、吉田正がこう振り返ったのは、19年の同日、交流戦ヤクルト戦(神宮)後のことだった。神宮で観戦していた、ゆり香さんの目前で本塁打。数日後、ゆり香さんに尋ねると、「実は、出かける前に私が冗談で、“見ているからホームラン打ってね”って言ったんです。本当に打ってくれて…。見せようとして見せられるものでもないのに。本当にすごいです」と感激していたのを覚えている。

 20年7月7日のロッテ戦では、試合開始前に誕生した長女に贈る本塁打を放ち、ベンチ前で“ゆりかごポーズ”。翌年も1歳のバースデー弾。今年の西武戦(京セラドーム)で、3年連続の“祝砲”に期待が懸かる。

 家族に支えられている。管理栄養士の資格を持つ夫人は、栄養バランスを考慮した最良の食事をいつも用意してくれる。吉田正も「本当においしいです」と常に感謝してきた。

 昨季終盤、吉田正が左太腿裏を痛めた時のこと。ゆり香さんは当時、第2子を身ごもっていた。体調が優れず帰省するなど約2カ月、吉田正をサポートできなかった。夫人は、それがケガを招いた原因だと自らを責めた。吉田正は、そんな夫人の気持ちを知って、1日も早くグラウンドに戻り、勇姿を見せようと回復に専念。直後に負った右手首骨折から、昨季ロッテとのクライマックスシリーズで驚異的なスピード復帰した背景には、互いを気遣い、支え合う夫婦の思いがあった。

 今季もケガと戦いながら、53試合に出場し打率・309、7本塁打、37打点(7月5日時点)。5月上旬にはコロナ禍に見舞われ、回復直後に左太腿裏痛で離脱した。患部の状態に不安が残り本調子ではないが、チームのために懸命にバットを振ってきた。吉田正が逆転劇への旗振り役だ。(記者コラム・湯澤 涼)

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