牛島和彦氏 1年間を見据えた楽天・田中将の投球術

[ 2022年4月6日 05:30 ]

パ・リーグ   楽天7―3西武 ( 2022年4月5日    楽天生命パーク )

<楽・西>2勝目を挙げた楽天先発の田中将(撮影・篠原 岳夫)
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 【牛島和彦 視点】力を抜いて打たせて取り、ここぞで力を入れて抑える。楽天・田中将の投球には、1年間、フルにローテーションで回るための投球スタイルが見えた。

 スプリットを有効に使い、直球は抑え気味に145キロ前後。被安打8のうち7が単打で“打たれてもシングルならいい”という考えだろう。3回は連打で無死一、二塁とされたが、2番・オグレディに力を入れた151キロを3球投じて見逃し三振に仕留め、2死後に4番・中村を初球スプリットで空振りさせて2球目に121キロカーブで左飛に。相手がスプリットを意識する中、あまり使わない球種も有効に使っていた。

 状況に応じてメリハリをつけた投球。長いイニングを投げるには必要なことで7回、99球も理想的だ。チームがコロナ禍に苦しむ中で気合も入っていたし、集中力を感じさせる今季2勝目だった。(スポニチ本紙評論家)

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