トヨタ自動車 激戦制し決勝進出 先発・山城が流れつくり新人・穴井が小技で魅せた トドメは今井の決勝打

[ 2022年3月23日 19:45 ]

東海地区春季大会準決勝   トヨタ自動車7ー2三菱自動車岡崎(延長10回タイブレーク) ( 2022年3月23日    岡崎レッドダイヤモンドスタジアム )

先発して好投したトヨタ自動車・山城

 トヨタ自動車が延長10回タイブレークの末、三菱自動車岡崎を振り切り、決勝進出を果たした。攻守で躍動したのは亜大コンビ。まずは先発した山城大智投手が試合の流れをつくった。

 「イメージ通りのピッチングができました。シュートを右打者、左打者とも有効に使えたと思います」

 抜群の立ち上がりを見せた。4回2死まで完全投球。ストレートと球速差のないシュートで打者を惑わせ、序盤の3イニングをわずか29球で切り抜けた。4回2/3を投げ、7安打2失点。スライダーの精度に課題を残したが、先発の一員に加われる状態であることを印象づけた。

 「目指している姿は出せたと思います」

 因縁のマウンドで、新たな一歩を踏み出した。3年前。この日と同じ大会、同じ球場で右肘を痛めた。その後、トミージョン手術を受けて、地道なリハビリ期間も経験。沖縄尚学時代に“琉球のライアン”と騒がれたスタイルから変身を遂げ、打たせて取る投球術を身につけた。

 「チャンスだったので、何とか1点取りたかった。バントは亜細亜でたくさん練習してきましたので、その成果を出せたと思います。周りはすごい方ばかりですが、自分の良さである泥臭さを忘れることなく食らいついていきたいと思います」

 新人の穴井貴一外野手が、貴重な追加点を挙げた。1点優勢の4回1死三塁。カウント2―1からの4球目にスクイズを決めた。狙い通り三塁前へ。亜大の4年間で仕込まれた小技で、チームに貢献してみせた。

 決勝タイムリーをかっ飛ばしたのは、新人ながら4番を任されている今井脩斗内野手だった。タイブレークに突入した延長10回無死一、二塁。先頭として打席に入ると、2球目の低めチェンジアップを豪快に左越えへ運んだ。

 「打席に入る前、監督さんから“打っていけ”と言葉をかけてもらっていたので、思い切ってスイングできました」

 初回1死一、二塁では先制の左前適時打を放った。早大4年秋に3冠王を獲得した強打は健在。主軸の座に着実に前進している。

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