【大谷翔平の水原通訳が語る】一時退職→復職は翔平と2人で決断 ロックアウト中の“接触NG”対策

[ 2022年3月23日 06:15 ]

水原一平通訳 I REPORT

翔平の英語、うまくなっています。笑顔を見せる水原通訳(左)と大谷(撮影・光山 貴大)
Photo By スポニチ

 メジャー5年目を迎えたエンゼルス・大谷翔平投手(27)を公私にわたってサポートする水原一平通訳(37)は、練習パートナーや運転手などとしても奮闘している。特別コラム「水原一平通訳 I REPORT」も、連載5年目に突入。今季もグラウンド内外での2人の素顔や様子を、月1度のペースで伝えます。

 既に報道されましたが、まず、私がロックアウト中にエンゼルスを一時的に退職し、10日の新労使協定締結(=ロックアウト解除)後に復職した経緯を伝えさせてください。

 きっかけは昨年11月末ごろ、ロックアウト直前にペリー・ミナシアンGMからいただいた電話です。「今、翔平の練習に付き合っていると思うけど、ロックアウトになったらメジャー40人枠の選手との接触は禁じられる。それでも大丈夫か?」と尋ねられました。ちょうど練習中だったので、終わった後に翔平に相談して「だったら、いったん、やめよう」と。「そうすれば問題ない。それが一番、自然な形かな」と2人で決めました。日本では練習のサポート以外にもCM撮影などにも同行していたので、迷いはなかったです。

 ロックアウトが解除された10日の木曜日はアリゾナのトレーニング施設「ドライブライン・ベースボール」で練習中でした。当時はいろいろな情報が交錯していて「日曜日に合流」とか「月曜日に合流」とか、噂が飛び交っていました。キャンプがいつ始まるのかによって、練習メニューが変わるので、不安やストレスは絶対にあったと思うのですが、翔平はそこに気を取られず練習するというスタイルでした。だから大きなリアクションこそなかったですが、「やっと決まったか」とか「良かったね」とは話していましたね。

 ちなみに翔平は着々と英語がうまくなっています。言葉は大体理解していますし、しゃべれる回数、頻度が増えています。皆さんが思っているより3倍くらいはできますよ。これまでと変わらずフレッチャーや、同じ「ドライブライン」に通っていたサンドバルらと仲良くやっています。

 ロックアウト期間中は漫画を読んだり、プレイステーションのゲームをしたりはしていましたが、それ以外は本当に野球だけしかしていなかったと思います。黙々と練習していました。今年はめちゃくちゃ仕上がっていて、フィジカル的にも今までの中で一番良いと思います。ちなみに開幕投手のこだわりはあまりないと思います(笑い)。期待する一番の理想形は2年連続MVP、サイ・ヤング賞、ワールドシリーズ優勝…。言ったらきりがないですけど、やっぱり健康に過ごしてくれるのが一番。僕もしっかりサポートしていきます。(エンゼルス通訳)

 ◇水原 一平(みずはら・いっぺい)1984年(昭59)12月31日生まれ、北海道苫小牧市出身の37歳。91年から米ロサンゼルスに移住。大学卒業後、岡島秀樹(元レッドソックス)の通訳を経て、13~17年は日本ハムの通訳。18年から大谷の通訳としてエンゼルスに所属。

続きを表示

2022年3月23日のニュース