“俺は大谷斬ったんだ”広島・新助っ人アンダーソン 早期昇格で先発ローテ狙う「体も気持ちも100%」

[ 2022年3月23日 05:30 ]

マツダスタジアムの観客席から記念撮影するアンダーソン(右)とターリー(撮影・河合 洋介)
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 広島の新外国人投手が22日、マツダスタジアムで入団会見した。ドリュー・アンダーソン投手(28=レンジャーズ)は昨季にエンゼルス・大谷から3球三振を奪った最速155キロ右腕。早期昇格で流動的な先発ローテーションを救う決意を示した。

 アンダーソンの相当な決意は、仕上がり具合に表れている。「体も気持ちも100%準備できている。あとは打者と対戦してシーズンに向けて調整したい」。米国では実戦形式の投球練習も実施済み。自宅のあるネバダ州は標高が高く、雪上を走り込むなどして心肺機能も鍛えてきた。

 首脳陣も一日でも早い昇格を待ち望んでいる。チームでは先発6番手を遠藤がつかんだとはいえ、佐々岡監督が競争を掲げているように先発陣は流動的と言っていい。アンダーソンはメジャーでの先発こそ2度のみながら、マイナー登板116試合のうち106試合が先発と経験豊富で期待は膨らむ。アンダーソン自身も「日本でも先発に入れれば光栄」と先発入りをイメージして調整してきた。

 理想とする投球スタイルは「全てを直球に見せること」。会見中には何度も「ワークトンネル」という単語を繰り返した。いわゆる「ピッチトンネル」と呼ばれる概念のことで、打席から約7メートル先の「円(トンネル)」を通してから球を変化させると、打者は反応が難しいとされている。

 この考え方を昨季のエンゼルス・大谷との対戦で生かした。直球と打者の手元で曲がるカーブを織り交ぜて3球三振。「このときも同じ軌道で投げたからね」と忘れていない。

 佐々岡監督は「先発はしっかりとイニングを投げないといけないから」と言及したように、2軍戦で段階的に投球回数を増やしながら昇格時期を見極める方針だ。「先発であれば150投球回以上は投げたい」。イニングを重ね、次々とバットの芯を外し続ける投球で日本の打者を困らせようと思い描いている。(河合 洋介)

 ◇ドリュー・アンダーソン 1994年3月22日生まれ、米ネバダ州出身の28歳。高校時代の12年にドラフト21巡目でフィリーズから指名。17年8月1日のエンゼルス戦でメジャー初登板を果たし、20年はホワイトソックス、21年はレンジャーズに所属。メジャー通算19試合で1勝3敗、防御率6・50。1メートル90、93キロ。右投げ右打ち。

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