広島商のピストル打線 勝因は変化球見極め 荒谷監督「選手がよくやってくれた」 単打15本で22得点

[ 2022年3月23日 17:45 ]

第94回選抜高校野球大会第5日第3試合 1回戦   広島商22-7丹生 ( 2022年3月23日    甲子園 )

<広島商・丹生> 22得点で勝利した広島商ナイン (撮影・平嶋 理子)
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 第94回選抜高校野球大会第5日は23日、阪神甲子園球場で1回戦が行われた。第3試合では、20年ぶり22度目の出場となった広島商(広島)が、21世紀枠で出場した丹生(福井)を22-7で破り、春としては20年ぶりに甲子園で校歌を流した。

 自慢の打線が序盤から丹生に襲い掛かった。2回に逆転されても動じず、2回に再逆転。その後も3回以外は毎回得点と攻撃の手を緩めず、圧勝劇を呼んだ。荒谷監督はチーム16安打中、15本が単打だったことに触れ「長打を打てる選手が少ないので、本当に単打で一人一人がつないでいく意識で選手がよくやってくれた」と称えた。

 勝因になったのは2回までに相手エースの井上から8得点を挙げたこと。同監督は「相手投手の井上くんが秋にしっかり投げて、その力は色んな方面から情報が入っていた。対策は選手と一緒にやってきたので、よく応えてくれた」と説明し、特に2回で7四死球を選んだことに「(井上投手が)良いスライダーを持っているので」と徹底して変化球を見極めて出塁につなげたという。その結果が22得点。同校の選抜大会史上、最多得点で、1916年夏に記録した19点も上回り、同校の甲子園最多得点となった。

 大量得点にも守られ、投手陣は4人で継投して逃げ切り。「投手もまだまだ小粒。短いイニングでもつないで、つないでと。それぞれの良い所を出してくれた」と指揮官は評価した。

 20年ぶりの春勝利に加え、これで甲子園4元号勝利も達成。松商学園、高松商、さらに今大会で達成した広陵に続く史上4校目の快挙となった。大きな1勝に指揮官は「卒業生、OBの方には温かいご支援を頂いていますし、この1勝に満足することなく、次も良い準備をして臨みたい」と、早くも次戦を見据えていた。

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