阪神・佐藤輝がセ・新人最多タイ25号で最終戦勝利導く 「全力で勝ちを勝ち取る」

[ 2021年10月26日 05:30 ]

<阪神練習>フリー打撃を行う佐藤輝(撮影・成瀬 徹)
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 阪神はきょう26日、甲子園で中日とのシーズン最終戦に臨む。大逆転での優勝へ勝利が絶対条件と言える中、24日広島戦で66日ぶりの本塁打を放った佐藤輝明内野手(22)は先発濃厚で「僕たちに残されているのはあと1試合勝つことだけ。全力で勝ちを勝ち取りにいきたい」と必勝宣言。復調も実感しており、あと1本に迫るセ・リーグのドラフト新人最多タイ25号を放ってチームを勝利に導き、ダブル「セ界制覇」を目指す。

 いざ、最終決戦へ――。「奇跡」の冠が付く逆転優勝へ、求められるのは勝利以外にない。雨天のため甲子園室内で最終調整に励んだ佐藤輝は、大一番に向かう覚悟を言葉に乗せ、力強く示した。

 「一番はしっかり勝って。一番というか、本当にそこですよね。やっぱり僕たちに残されているのはあと1試合勝つことなんで。全力で勝ちを勝ち取りにいきたいと思います」

 24日広島戦で、66日ぶりの24号3ラン。前半戦に幾度となく架けた、勝利に直結する特大アーチで希望をつないだ。「早くいい状態にならないと…というのはあったんで。残り2試合でホームランを打てたんで、それはよかったかなと」。同戦では本塁打と同じく8月19日以来、遠ざかっていたマルチ安打もマークし、3出塁と勝利に大きく貢献。「スイングにしても、打球にしても、すごくいい感じになってきたんで。明日もそれが出せるように」。自身も好感触を実感しており、悲願成就への“ラストピース”としての期待は、高まる一方だ。

 目下、新人歴代単独7位の24本塁打。03年村田修一(横浜)が記録したセ・リーグのドラフト新人最多記録25本に並ぶチャンスも残されている。今季ここまで、2戦連発は4度記録。長いトンネルを抜け、復調を自覚する若き大砲が5度目の2戦連発を決めれば、最多タイ記録達成と同時に、チームの優勝を強力プッシュする一発となる。2つの“セ・リーグ制覇”達成に大前進するというわけだ。

 相手予告先発の小笠原とは通算8打数1安打、対戦打率・125と分が悪い。直近の対決となった3日にも3打数無安打2三振と封じ込まれ、21試合連続無安打となる屈辱を味わった。やられっぱなしで終わるわけにはいかない。雪辱へ、これ以上の舞台はない。

 「(試合に)出してもらっている以上は、責任をしっかり全うできるように。自分のできることを精いっぱいやりたい」

 優勝マジック2のヤクルトの結果に全てが懸かるとはいえ、まだできることは残されている。16年ぶりの栄冠へ、勝利あるのみ。まずは持ち味の豪快弾で聖地に希望の光をともし、その前途を明るく照らしてみせる。(阪井 日向)

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