ソフトB工藤監督に惜別の猛攻 “チルドレン”栗原ら爆発20安打15得点 最後のエール「若い子伸びる」

[ 2021年10月26日 05:30 ]

パ・リーグ   ソフトバンク15ー7ロッテ ( 2021年10月25日    ZOZOマリン )

<ロ・ソ25>渡された巨大な花束を手に帽子を振るソフトバンク・工藤監督(撮影・篠原岳夫)
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 今季限りで辞任するソフトバンク工藤監督に、花道が用意されていた。試合後、シーズン最終戦に訪れた幕張のファンに頭を下げ、手を振った。ウイニングボールを受け取り、孫正義オーナーからは花束が贈られる。降りしきる雨の中、晴れやかな表情でグラウンドを去った。

 「素晴らしい結果を残してくれた。みんながハツラツとやっている姿はいいな。若い人たちは(来年も)1軍のベンチに入って開幕から出られるように」

 打線の快音は感謝の証となった。今季最多の20安打、15得点。3年ぶりにロッテ戦勝ち越しを決めた1勝はこれ以上ないプレゼントだ。

 打線をけん引したのは“工藤チルドレン”の栗原だ。指揮官と同じ15年から鷹のユニホームに袖を通す7年目の25歳は、4―1の2回2死一、二塁で左中間に2点適時打を放った。「チャンスで回してもらったチームメートに感謝です」。8―1の4回、無死二塁からは「自分の仕事ができた」と左翼テラスに21号2ラン。7回の犠飛を含めて一人で5打点を稼ぎ、21本塁打、77打点ともにキャリアハイ。今季の目標であった全試合出場も果たし、成長した姿を示した。

 8年ぶりのBクラスに終わったが、15年から就任し、7年間で5度の日本一に導いた工藤監督。「若い子たちもこれから伸びていくな、という予感を出してくれた」と最後まで笑顔を貫き、常勝軍団の復活を託された若鷹にエールを送った。(福井 亮太)

 ▼ソフトバンク王会長(工藤監督の退任に)本当に、考えていた成績とは違った。今年は今年で来年も、と思っていたんだけども。常に、意思が固かったので受け入れざるを得なかった。彼がチームに残したものは素晴らしいものはあるので、選手は受け継ぐものはある。7年で5回日本一。素晴らしい人。本当によく頑張ってくれたと思います。(次の監督については)現状発表はできないが、我々はとどまっているわけにはいかない。次のステップに向かっていかないといけない。過ぎたことをあれこれ言ってもしゃあない。来季に向けて、また新たな出発ということで。我々の世界には、終わりはない。

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