ヤクルト・村上 MVP級の活躍で有言実行 トイレで居合わせた高津監督の言葉で4番の自覚

[ 2021年10月26日 21:27 ]

セ・リーグ   ヤクルト5ー1DeNA ( 2021年10月26日    横浜 )

<D・ヤ>9回2死二、三塁 佐野の打球を捕球しガッツポーズする村上。右はマクガフ(撮影・久冨木 修)
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 ヤクルトは26日、DeNAに5─1で勝ち、2位・阪神が中日に敗れたため、15年以来、6年ぶり8度目のリーグ優勝を決めた。前年最下位からの優勝は15年ヤクルト自身に次ぎ、のべ8度目で、2度目の達成はヤクルトが史上初となった。今季ここまで全試合で4番を務めた村上宗隆内野手(21)がMVP級の活躍で優勝に導いた。

 この日の試合では、1点リードされた2回の第1打席では、先頭打者で左前打を放ち、同点の起点となった。さらに同点の3回1死一、二塁で迎えた第2打席では、DeNA先発・今永の内角高めストレートに詰まりながらも、ライトの前へ落として満塁と好機を広げた。このつなぎで一挙4得点のビッグイニングを呼び込んだ。5―1の7回2死、第4打席で左前打を放ち、3安打の活躍を見せた。

 4点差のリードを保ったまま迎えた9回。2死二、三塁のピンチで佐野が放った打球は三塁側ファールグラウンドに飛んだ。村上は落下点に入り、ボールをキャッチして両手を上げてガッツポーズ。この時点で阪神―中日戦は試合中だったため、優勝の瞬間は試合終了を待つ形となり、三塁側ベンチでバックスクリーンに映し出された阪神―中日の戦況を見守った。そして、阪神が中日に敗れ、優勝の瞬間を迎えるとベンチを駆け出してマウンドで歓喜の輪が広がった。

 村上は重責を見事に果たしたシーズンだった。2年連続で全試合で4番を張り、リーグトップ39本塁打にリーグ2位の112打点。打撃タイトル2冠も射程圏に捉える、堂々のMVP候補だ。

 「優勝チームの4番になりたい」と公言してきた。2年連続最下位から下克上を狙った今季。開幕から豪快な打撃と常に全力プレーで打線を引っ張ったが、7月に調子を落とした。打っても打てなくても注目される立場。重圧がないはずがない。

 苦しむ姿に声をかけてくれたのが高津監督だった。偶然居合わせたトイレで「期待はしているけど、一人で背負い込む必要はない。思い切り苦しんで、いろんな重圧を考えながら打席に立ちなさい」。指揮官の気遣いに感謝し、「そんなことを言われていてはいけない」と4番の自覚を強めた。

 21歳にして中心選手の自覚も持つ。最優先は、自分の成績よりもチームの勝利。ベンチで仲間の活躍を誰よりも喜び、守備中に投手の異変を感じれば、41歳の石川でもスッと近づき声をかけた。キャプテンシーは昔から。中学時代に在籍した熊本東リトルシニアの吉本幸夫監督(65)は「みんなを引っ張る力を持っていた。先輩に対してもミスの指摘ができていた」と証言する。

 献身的な若き主砲は野手最年少で東京五輪代表に選出され、米国との決勝戦で決勝アーチ。侍ジャパンの金メダル獲得に貢献した。9月には史上最年少21歳7カ月で通算100号に到達。史上最年少となる21歳シーズンで100打点にも到達した。球界を代表するスラッガーに成長した。※成績は25日現在。

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