エンゼルス・大谷 10勝達成へもう1戦投げる?中6日なら今季最終戦10月4日がラストチャンス

[ 2021年9月28日 02:30 ]

ア・リーグ   エンゼルス1―5マリナーズ ( 2021年9月26日    アナハイム )

<エンゼルス・マリナーズ>7回1失点も10勝目はお預けとなった大谷(撮影・沢田 明徳)
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 あと1勝――。大谷に王手から「4度目の正直」となる登板機会は訪れるのか。今回と同じ中6日なら、今季最終戦の10月3日(日本時間4日午前4時10分開始)の敵地でのマリナーズ戦がラストチャンス。大谷は試合後「体と相談して。今日も結構、投げている。どうなるか分からない」、ジョー・マドン監督も「とにかく待って、状況を見る。翔平とも話して考える」と語るにとどめた。

 年間を通じ、大谷の二刀流を現地で取材してきたエンゼルスの番記者はどう見ているのか。「ジ・アスレチック」のサム・ブラム記者は「エ軍にも彼にも、そして彼の未来にも、最後の試合で投げることに意味はなく価値もない。彼の活躍は既にMVP級。そこにこだわる必要はないと思う」と断言する。

 近年、大リーグではサイ・ヤング賞の選考をはじめ投手の評価に勝利数を重視しない傾向にある。ブラム記者も「大谷は今日以外にも勝ち星に恵まれなかった試合がいくつもある。勝ち星に投手の価値を求める必要はない」とした。ベーブ・ルース以来の2桁勝利&2桁本塁打は目前だが「健康な状態でシーズンオフを迎えることが重要」と強く訴えた。

 大リーグ公式サイトのレット・ボリンジャー記者も「10勝は必要ない」とする一方で、「節目という捉え方をすれば10勝することはいいこと。健康に問題がなければ彼のことだから投げるだろう」とした。大谷は9月4試合のうち3試合で100球以上を投げ、右腕の痛みも訴えた。コンディション面も重要な判断材料となる。

 地元紙オレンジカウンティー・レジスターのジェフ・フレッチャー記者も「彼は投げたいと言うだろう」と予想。ただ、同記者も「勝ち星が重要だとは思わない。防御率など他の数字も素晴らしいものばかり。10勝に意味はない」との考えだ。日本のプロ野球とは個人の勝利数に対する価値基準が大きく違うことがうかがえる。(笹田幸嗣通信員)

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