興国高が高校野球大阪2強時代に風穴開ける!? 夏の甲子園出場へバッテリー腕をぶす

[ 2021年6月25日 15:50 ]

46年ぶりの甲子園出場を目指す興国の山下健信主将(左)と田坂祐士投手
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 46年ぶりとなる甲子園出場へ、興国(大阪)のバッテリーが腕をぶしている。昨夏の独自大会から今春まで、3大会連続で8強進出。今春の府大会4回戦では履正社を4―1で下した。古豪復活の機運が高まる中、シード校として臨む今夏。主将も務める山下健信捕手は改めて、打倒大阪桐蔭&履正社に闘志を燃やした。

 「春はベスト8でしたが、目標であった大阪桐蔭と試合をやることなく負けてしまいました。履正社に勝てたのも、相手の打ち損じなどに助けられた部分が大きかった。まだまだ実力が足りません。夏に向けては打ち勝つ試合をできるだけ多くすることと、自滅することなく自分たちの野球を貫くこと。そうすれば、2強に対しても競った試合ができると考えています」

 興国では1年夏から投手としてベンチ入りを果たしたが、昨夏に喜多隆志監督から捕手転向を言い渡された。「一番は人間性。すべてにおいて信頼できる」。全幅の信頼を寄せられた中での起用だったが、当初は苦しんだ。リードや配球はもちろん、キャッチング、ストッピングという基礎技術も、ままならない。山下は「自分のミスで流れが変わり負けたことが多かった」と振り返るが、地道な練習を積み重ねてスキルを磨いてきた。その甲斐あって、今春に計測した最速の二塁送球完了タイムは1秒85。村野工を2度甲子園に導き、法大助監督の経歴も持つ田中英樹部長は「肩は一級品。大学生レベルです」と太鼓判を押す。

 守りの野球を掲げるチームにあって、山下とともにけん引するのが左腕・田坂祐士投手だ。右打者の内角ギリギリへ投げ込むクロスファイアが武器。変化球のキレ味も鋭く、自慢の制球力で凡打を積み重ねる。

 「秋は自分が打たれて桐蔭に負けてしまった。夏こそ桐蔭に勝って、甲子園に行くしかありません」

 屈辱を力に変える準備は整った。昨秋の準々決勝・大阪桐蔭戦。大一番で先発のマウンドを託されたが、守備の乱れもあり4回12失点と打ち込まれた。

 「試合開始早々から雰囲気にのまれてしまいました」
 大敗を喫した翌日から、肉体改造に着手した。ウエートトレーニングに加え、最低でも1日7合の白米を食すことをノルマに設定。多い日には10合をたいらげ、66キロだった体重を75キロまで引き上げた。球威が増しただけでなく、「精神面の粘り強さが出てきたことと、試合の中での修正力も上がってきました」と喜多監督。130キロ台中盤だったストレートも、最速140キロをマークするまでになった。

 バッテリーの成長だけではなく、同校の伝統でもある機動力に磨きをかけ、春までの課題だった攻撃力も上がってきた。指揮官は言う。

 「どんな状況であっても、大阪桐蔭と履正社を倒さないと甲子園はない。その上で泥臭い自分たちの野球を貫き、一戦必勝の精神で戦いたい」

 2強時代に風穴を開けるべく、1968年夏の甲子園優勝校が勝負の夏に挑む。

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