阪神・大山に復調の兆し 意地のマルチだ!2打点だ!矢野監督の“キーマン指名”に奮起した

[ 2021年6月25日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神6-0中日 ( 2021年6月24日    バンテリンD )

<中・神>7回無死一、三塁、中犠飛を放ちナインとエアタッチをかわす大山(撮影・大森 寛明)
Photo By スポニチ

 阪神の大山悠輔内野手(26)が24日の中日戦で2安打2打点で勝利に貢献し、4番の意地を示した。4回に17打席ぶり安打で追加点の起点となると5、7回は連続犠飛で最低限の仕事を果たした。敗れた23日の同戦では2度好機で凡退し矢野監督からも名指しで奮起を求められており、反攻を記した。チームは貯金を再び20とした。

 まだまだ足りないことは自分自身が最も分かっている。だからこそ、復調へのきっかけをつかむ夜としたい。大山は適時打こそ打てなかったが、巨人・岡本和と並びリーグ最多だった犠飛を6まで伸ばす効果的な2犠飛で2打点。4番として反攻ののろしを上げた。

 「最近、結果が出ていなくて、チームの流れを止めているというのもあった。今日は、そういう意味でも打点を稼ぐことができたので良かったんですけど……」

 マルテの中前適時打で3―0となった5回無死一、三塁で巡ってきた3打席目。フルカウントから藤嶋の高めに抜けたスプリットを捉えた一打は俊足の左翼・高松に好捕されたが犠飛には十分だった。続く7回は無死一、三塁で打席に立ち中堅フェンス手前まで運んで5点目を刻んだ。

 今月6日終了時点で・284だった打率は徐々に下降線をたどり・258まで下落。18日のリーグ戦再開以降はこの日を含め23打数4安打(打率・174)。前日23日は2度あった得点圏でともに凡退しチームも敗戦。試合後に矢野監督から「4番だし、悠輔(大山)のところで、どうしてもいいところで回ってきて点が取れてないのが原因の一つだと思う」と名指しで敗因とされ、奮起を求められていた。

 復調へリーグ戦再開以降の試合前練習では打撃練習に入る前の連続ティーの回数を増やすなど、切れを取り戻す工夫も凝らしていた。4回先頭での2打席目で岡野の初球カットボールを左前打。19日巨人戦以来、17打席ぶりの安打で少しながら気持ちがほぐれたのは、以降の結果をみても明らかで9回には左前打も放ち9日の日本ハム戦以来、10試合ぶりの複数安打も記録した。指揮官は「悠輔自身も悔しい思いをしていた。4番ということで打てないときにモヤモヤもあると思う。内容の良い打席が多かった。明日(25日)から、さらに打ってくれたら」と逆襲を期待した。

 大山自身も、こんなことで浮かれはしない。「続けないと意味がない。いいところはそのまま続けて、また反省する点もある。しっかりと自分で考えながら頑張りたい」。借りを返すチャンスはまだまだある。(長谷川 凡記)

 《今季最長ブランク抜けた》大山(神)が4回に17打席ぶりの安打。16打席連続無安打は今季の最長ブランクだった。9回1死二塁からの左安打で得点圏打率を・217まで上げたが、規定打席到達者では25人中24位。昨季はシーズン打率・288を上回る得点圏打率・295をマークしており、勝負強さを取り戻したい。

続きを表示

この記事のフォト

2021年6月25日のニュース