専大松戸はエース温存で関東王者に プロ注目のサイド右腕・深沢鳳介が見据える夏

[ 2021年5月23日 18:33 ]

春季高校野球関東大会 決勝   専大松戸7―6関東第一 ( 2021年5月23日    山日YBS球場 )

キャッチボールをする深沢(撮影・柳内 遼平)
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 春季高校野球関東大会の決勝が23日、山梨県の山日YBS球場で行われ、専大松戸(千葉2位)が関東第一(東京2位)に7―6で競り勝ち、初優勝を成し遂げた。

 7回終了時で7―0。専大松戸の大量リードで試合は終盤に突入するも、関東第一が猛追。8回に1点を返すと、9回は5得点で1点差に迫った。

 9回に7―6となったとき、背番号1はベンチ横でキャッチボールを始めた。持丸修一監督は「休ませたかったが、同点になったら、いかせる(登板させる)つもりだった」とプロ注目のサイド右腕・深沢鳳介(3年)を準備させた。

 最後の打者を岡本陸(3年)が打ち取ったことで救援登板は実現しなかった。専大松戸は準決勝、決勝でエースを温存して関東大会を制した。

 エースは試合後に安堵した表情で語った。

 「(マウンドに)いくぞと気持ちをつくっていた。関東大会では追われる展開があまりなかったので、緊張感があった。優勝はうれしいが、課題が残る試合だった」

 今春のセンバツ大会は1回戦で中京大中京に0―2で負け投手になったが、3安打2失点完投の好投を見せた。いつも冷静な深沢だが、試合終了後はベンチ前で涙が頬を伝った。

 「あの舞台で勝つことで悔いが残らない夏になる。目標にしてやっていきたい」。関東ナンバーワンのサイド右腕は夏を見据えた。(柳内 遼平)

 ◇深沢 鳳介(ふかざわ・おうすけ)2003年(平15)11月5日生まれ、東京都江戸川区出身の17歳。第四葛西小1年から「雷サンダース」で野球を始め、上一色中では軟式野球部に所属。専大松戸では1年秋からベンチ入り。名前の読みは母・由紀さんが好きだったテレビドラマ「やまとなでしこ」で堤真一が演じた中原欧介が由来。1メートル77、75キロ。右投げ右打ち。

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2021年5月23日のニュース