阪神ファンが「右翼・佐藤輝」を2倍楽しくみる方法 甲子園ライトスタンドの一番近い所にいると考えたら…

[ 2021年5月23日 08:00 ]

ウエスタン・リーグ   阪神3-4中日 ( 2021年5月22日    鳴尾浜 )

<ウエスタン 神・中>6回、岡林の右飛をフェンスに激突しながら好捕した佐藤輝(代表撮影)
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 【畑野理之の理論】鳴尾浜でのウエスタン・リーグ、中日戦に、多くの主力選手が調整出場していた。新型コロナの集団感染に見舞われている広島との3連戦が中止になったためだ。佐藤輝明が「5番・右翼」で、背中の張りからの実戦復帰だった大山悠輔が「4番・三塁」だった。

 ん? 中野拓夢が遊撃で、小幡竜平が二塁なのか…。19日のヤクルト戦では逆だったのに、また入れ替えるのかな。あとはロハス・ジュニアも左翼に就いていたし、ジェリー・サンズとの競争が始まるのかもしれない。いずれにしても豊富な戦力をマネジメントするために、さまざまなオプションを想定しての準備なのだろう。

 大山が交流戦スタートとなる25日のロッテ戦で合流する見込み、と伝わる。井上一樹ヘッドコーチは「基本は大山が4番」と話しているが、ここにきて打順も守備位置も再び注目されてきた。それだけ佐藤輝の三塁守備は身のこなしも、グラブさばきも、一塁送球もハイレベルで安定しているからだ。ミスターと呼ばれる長嶋茂雄や掛布雅之のように、虎党からの「4番サード」待望論はいまだに根強い。

 将来的なその可能性を否定しないが、ただ今シーズンに関しては三塁・大山、右翼・佐藤輝が現実的ではないだろうか。一塁を守るジェフリー・マルテも好調で絶対に外せないので3選手をスタメン起用するには、この一択がベター。交流戦でDH制のあるパ・リーグ本拠地での試合では、限定シャッフルが見られるかもしれない。

 それでもOB各氏が、“右翼・佐藤輝を2倍楽しくみる方法”を教えてくれている。本紙評論家の広澤克実は「イチローや松井秀喜、今ではソフトバンクの柳田悠岐のように外野手のスーパースターもたくさんいる」と話す。

 同じく本紙評論家の関本賢太郎は、かなりユニークな発想を提案する。「今は無観客で行われたりしていますが、甲子園のライトスタンドに一番近いポジションにお目当ての選手が守っていると考えたら楽しいでしょ。逆にビジター球場なら、相手ファンにとって最も打たれて憎っくき選手に仁王立ちしてもらっておいて…」

 初出場の2軍戦では無安打だったが、守備では6回の岡林勇希のフェンスに届こうかという大きな飛球を難なくキャッチするなど、外野守備も間違いなく平均以上。そして、どこを守っても絵になる男であることは確かだ。=敬称略=(専門委員)

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2021年5月23日のニュース