日本ハム 3、4番で「NN砲」さく裂 野村&中田今季初アベック弾

[ 2021年3月10日 05:30 ]

オープン戦   日本ハム5ー9DeNA ( 2021年3月9日    横浜 )

<D・日>5回2死、野村が左越えに本塁打を放つ(撮影・篠原 岳夫)
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 NN砲結成だ。日本ハムは9日、DeNA戦で中田翔内野手(31)と野村佑希内野手(20)がそろって本塁打を放ち、今季初めてNN砲によるアベック弾が飛び出した。初回に中田がオープン戦初アーチとなる先制3ランを放つと、野村が5回に2試合ぶりの2号ソロ。試合は5―9で敗れたが、栗山英樹監督(59)も野村に中軸を勝ち取る活躍を期待した。

 横浜スタジアムで現主砲と未来の主砲がアーチ競演だ。野村が「後ろが中田さんなので思い切っていける」と言えば、中田は「素晴らしい打撃をして頼もしい」。互いに認め合う大砲が3、4番で並び、そろって鮮やかなアーチを描いた。

 まずは初回1死一、二塁で中田が貫禄を見せた。カウント1―2からこの打席唯一甘く入った失投のフォークを左翼ポール際へ運び、先制3ラン。3回は2死三塁から左翼フェンス直撃の適時打を放ち、2安打4打点と昨季パ・リーグ打点王が波に乗ってきた。昨季自己最多31本塁打を放ちながら、今季はまだしっくりするフォームがつかめず、この試合では打席内で1球ごとにスタンス幅や足の上げ方、足を上げる時間を変えて試行錯誤を続ける。1打席目は本塁打を打つ前まで低めのボール気味の変化球に手を出したことを反省しつつ、最終的に20年型フォームで一発を放ち「よく反応できた。ゆったりボールを見られるようになってきた」とうなずいた。

 5点を追う5回は野村が続いた。初回、3回と2打席連続で得点圏に走者を置きながら空振り三振に倒れていた若武者は、カウント2―0から右腕・阪口の内寄り直球を左翼席最前列へ。7回にも右前打を放ち、オープン戦5試合で打率・313、2本塁打としたが、一発を放った打席は「バットの先で風もあった。今日のは札幌ドームでは入らない。打者有利なカウントでしっかり芯で捉えないといけなかった」と厳しく自己分析した。

 両者のアベック弾は昨年7月2日のソフトバンク戦以来2度目。新3、4番コンビとして期待が高まるが、栗山監督は3番に起用した野村について「いつか(シーズンでも3番を)打ってほしいね」と期待する。その上でこう注文も出した。「打順から考えれば初回の(空振り三振に終わった)攻め方とか、仕事の仕方とかまだまだ勉強しないといけないことがいっぱいある」。期待が大きいからこその言葉。野村も「(2三振した)ああいう打席がないようにしたい」と反省した。

 オープン戦は残り9試合。打順の試行錯誤は続くが、新たな可能性を見いだした3、4番の一発競演だった。(東尾 洋樹)

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