阪神・藤浪 開幕投手指名には「ただただ驚いた」 それでも本番へ静かな闘志「結果で示したい」

[ 2021年3月10日 05:30 ]

<神・広>笑顔で練習する藤浪(撮影・北條 貴史)
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 阪神の藤浪晋太郎投手(26)が9日、自身初となる開幕投手へ決意を新たにした。甲子園で顔を合わせた矢野燿大監督(52)からは、あらためて大役を託されチームの根幹を担う世代としての大きな期待もかけられた。その後、報道陣に対応し、今の率直な思いと大一番への意気込みを語った。

 驚きと闘志が静かに交錯しているようだった。藤浪が、初の大役へ向けて口を開いた。

 「開幕(投手)は自分の中でも全くと言っていいほど頭になかったので。ただただ驚いたのが一番ですね」

 “驚報”は7日に届いた。5日の福岡での登板を終えて合流していた甲子園での残留練習中、矢野監督から伝えられた。ただ指揮官は遠征中だったため、直接顔を合わせたこの日、あらためて正式通達を受けた。熱い言葉を添えられた栄えあるバトンを手渡された。

 「(監督からは)開幕でいくからと。大山がキャプテンをやったり、近本が選手会長をやったり、強いタイガースは、おまえたちの世代で引っ張っていってほしいと」

 近本、大山ら同世代の面々と手を携え、黄金時代を築き上げてほしい――。その「序章」となるマウンドに上がる。「(頭が)真っ白まではいかないですけど、落ち着かない」と率直な心境を明かす一方で、言葉を重ねていく中で燃え上がる部分も感じさせた。

 「開幕に選んでいただくってことはそれ相応の評価をいただいてのことだと思うので、プラスに捉えたい。結果で示したいし、頑張りたい」。舞台は13年にプロ初登板を果たした神宮球場。“本番”へのイメージも膨らませる。「チームに勢いがつくような投球をしたいですし、苦しい場面もあると思いますけど、何とか粘って良い形でチームの勝利につなげられたら。難しい球場と思っているので」

 果たすべき役割、期待されるパフォーマンスを体現すべく、これから準備に入っていく。

 「ここまでは良い感じで来ている。まだオープン戦もありますし、しっかり課題、自分のやるべきことをやって過ごしたい」

 次回は12日の西武戦(甲子園)での登板が見込まれる。逆襲の号砲を鳴らす「3・26」へ、後悔のない歩みをしていく。 (遠藤 礼)

 ▼ヤクルト・高津監督(開幕戦の相手先発が藤浪に決まり)すごくいい投手であることは間違いない。タイガースは先発がそろっている。藤浪に限らず、しっかりと(相手)先発を打っていくことがスタートダッシュにつながると思う。

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