広島の龍馬が帰ってくる 2軍戦視察の佐々岡監督が6日の1軍合流を明言

[ 2021年3月6日 05:30 ]

ウエスタン教育リーグ   広島10ー3ソフトバンク ( 2021年3月5日    由宇球場 )

教育リーグのソフトバンク戦に先発し、攻守で右足首手術の影響を感じさせない動きを披露した広島・西川

 右足首手術からの復活を誓う広島・西川龍馬外野手(26)の1軍昇格が決まった。5日の教育リーグ・ソフトバンク戦(由宇)に「3番・中堅」で先発出場。攻守での全快アピールを受け、視察した佐々岡監督が「6日から合流させる」と明言した。巧打者は「あとは試合勘」と3・26開幕を見据え、シーズン通しての貢献を誓った。

 5―0の4回、2死一塁で迎えた第3打席に“らしさ”が垣間見えた。積極果敢に初球を捉えた打球は一、二塁間へ。二塁手・高田が追い付くも、打球の強さにバウンドを合わせ切れず、そのまま右前に転がった。スコアボードの「H」ランプに西川は苦笑する。

 「ヒットじゃないでしょ。二ゴロですよ。打球もスイングもまだまだ弱い。もっともっと練習しないと」

 日南キャンプ中の2月27日、復帰初戦の火の国サラマンダーズ戦でいきなり右越え二塁打を放ち、これが実戦2試合目。中堅から左翼へ移った守備では大声で連係しながら飛球を無難に処理し「守備は問題なくできたと思う」と胸を張った。

 昨年11月に右足首を手術。「足が治るまでは(バットを)振らんとこ…と決めていた」今春は、2軍キャンプでじっくり調整してきた。フルメニューを消化したのは「最後の最後」。そんな状態でありながら、復帰した実戦で即快音を響かせるあたりが西川らしい。

 「しっかり動けているし、足の状態も良さそう。明日から1軍に合流させる」。河田ヘッドコーチらと2軍を視察した佐々岡監督は「収穫は龍馬」と開口一番。昇格を決め、オープン戦開幕となるきょう6日のヤクルト戦(マツダ)にも「出す予定」と語った。

 「あとは試合勘だけですね。実戦にあまり立っていないので」
 西川は3・26開幕を見据えて言う。首脳陣が「競争」と強調する外野の定位置争いにも「2軍には楽しみな選手が多く、僕自身も刺激を受けた。タラタラしていたら、すぐに追い抜かれる。突き放すぐらいでやらないと」と闘志を燃やす。

 バットコントロールに定評があり、万全なら打撃タイトルをも狙える巧打者。「今年は離脱することなく最後まで戦えたら」。その言い回しには、たび重なる故障離脱から名誉挽回を誓う強い思いがにじみ出ていた。(江尾 卓也)

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