牛島和彦氏、ロッテ・朗希にフォークの極意 上っ面を風が“パンパン” 前でのリリースを徹底するべし

[ 2021年3月6日 05:30 ]

牛島和彦氏
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 【牛島和彦の目】現ZOZOマリンはフォークを低めに投げると、よく落ちる。センターからの強風がネット裏で跳ね返り、投手にとっては向かい風となる。その風に向かってフォークを低く投じると、上っ面を風がパンパンと叩いて、ストンと落ちる。だから私は、リリースをできる限り前にして投げていた。

 逆にリリースが遅れると、上に出たボールを風が下からトントンと押し上げる感じで全然落ちず、棒球になる。ここだけは気をつけたい。直球のスピードは落ちるかもしれないが、他の変化球も向かい風に乗ってキュンキュン曲がる。

 1992年4月7日のダイエー(現ソフトバンク)戦。血行障害などからの復帰試合として先発したが、フォークを含めよく決まった。5安打、10奪三振、1失点完投で同年のロッテ初勝利に貢献できた日も特有の風が吹いていた。きちんと意識して投げれば、風も味方にできる。それも投手の力量の一つである。(本紙評論家)

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2021年3月6日のニュース