やはり「本命」は外せない 阪神・西勇が今春初実戦で2回無失点 2年連続の開幕投手見えた

[ 2021年3月6日 05:30 ]

オープン戦   阪神4ー0ソフトバンク ( 2021年3月5日    ペイペイドーム )

<ソ・神>2回を無失点に抑え、笑顔でベンチに戻る阪神・西勇(撮影・大森 寛明)
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 不安を打ち消す無失点発進だ。今春初実戦登板となった阪神・西勇が、ソフトバンク打線に3四球を与えながらも2回零封。持ち球をひと通り投げ分ける試運転モードながら、調整の遅れを感じさせないマウンドさばきを見せ、2年連続の開幕投手へ大前進した。

 「初実戦の中で程よい緊張感を持って投げることができました。全ての球種を確認することができたので、ここから細かい修正をしていきたい」

 真っすぐ、シュート、スライダー、チェンジアップ。際どい判定もあり中村晃、長谷川ら選球眼のいい相手に四球を与えたが、安打は初回の栗原の一塁強襲内野安打の1本だけ。走者を出しても慌てず一球一球に意図を持って投げ込んだ。予定の2回を47球。やや球数が増えたことも、調整過程を考えればむしろ収穫と言えた。

 春季キャンプでは思わぬアクシデントに見舞われた。開幕から逆算し自分のペースで調整していたが、気候や環境の変化からなのか、ぜんそくによるせきに悩まされた。大事を取り、地元で検査を受けるために2月23日に帰阪。経験豊富な右腕でも、3月5日の初実戦は1軍に定着した11年以降、最も遅い。そんな中での“安心投球”だった。

 離脱がなければ既定路線だった開幕投手。本人に通告したかと問われた矢野監督は「いやいや、まだ」と否定したものの、最有力候補であることに変わりはない。指揮官も改めて、この日の投球を高評価した。

 「初めての実戦で、結果的にしっかり抑えていることと、球数をある程度投げたところと。順調な登板やったんじゃないかな」
 この試合では際どくボールと判定された球も、本番ならきっちりストライクが取れるのが西勇。「3・26」に向け、どんどんギアを上げていく態勢に入った。 (山添 晴治)

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2021年3月6日のニュース