日本ハム・上沢、自力V消滅危機救った!“隠れリーグトップ”防御率2・33

[ 2020年9月16日 05:30 ]

パ・リーグ   日本ハム3-2ソフトバンク ( 2020年9月15日    札幌D )

<日・ソ(16)>7回2死、上林を空振り三振に仕留め雄叫びをあげる上沢(撮影・高橋茂夫)
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 調子が悪くても崩れない。それがエースだ。引き分け以下で自力優勝の可能性が消滅する一戦で日本ハム・上沢が、8回4安打無失点。圧巻の投球で札幌ドームで無敗を誇る天敵のソフトバンク・千賀に投げ勝った。

 「しっかり8回投げ切れたのがよかったし、チームを勝たせる投球ができてよかった」

 直球の精彩を欠き「6、7回くらいまでは本当に納得する球はほぼなかった」というほどの出来だった。序盤はカットボール、後半はフォークを軸とする頭脳的配球で3回2死から8回1死まで14人連続アウトに仕留めた。ファンから大きな拍手を受けて上がった8回は「あれは力になった」と感謝した。

 昨年の左膝骨折から復帰後で最多の133球の熱投で6勝目。これで6試合連続でクオリティースタート(6回以上、自責点3以下)だ。規定投球回まで9回1/3足りないが、防御率2・33はリーグトップのオリックス・山本(2・84)を上回る。

 安定感の要因は試合前の投球数を減らしたこと。これまで初回から全力投球で投げていたが、完投勝利を挙げた1日の楽天戦で体力不足を痛感。「投げない勇気が大事」と試合前の投球練習を35球から20球前後に減らしたことが奏功している。

 首位のソフトバンク、2位のロッテを迎える本拠6連戦の初戦を勝利。上位浮上へ弾みをつける勝利だった。(東尾 洋樹)

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